英語 (辞書) >> 目次 (テーマ ごと)

 

 ▼ 入門用の辞書

 ● 英米語用法辞典、井上義昌、開拓社
  [ 版は古いが、「基本的な」 語法を調べるには役立つ ]

 ● Idiomatic and Symtactic English Dictionary、Hornby 他、開拓社
  [ 言わずと知れた名著、読む辞書 ]

 ● ウェフ゛スター英英和辞典、小川芳男 編、Encyclopaedia Britannica (Japan) Inc.

 ● A.S.ホーンヒ゛ー 現代英和中辞典、笠原五郎 編集、開拓社
  [ Hornby 氏が編集した 3種類の英英辞典を底本にしている ]

 ● スーハ゜ー・アンカー 和英辞典、山岸勝榮 編、学習研究社



[ 読みかた ] (2006年 2月16日)

 「英米語用法辞典」 (井上義昌) も 「Idiomatic and Symtactic English Dictionary」 (Hornby 他) も、いまとなっては、版が古いので、現代用語が記載されていないのですが、基本語彙に関しては、いまでも、役立ちます。最近は、電子辞書を使う人たちが多いので、電子辞書には、英英辞典として、「OXFORD Advanced Learner's」 や 「LONGMAN 現代英英辞典」 という 英語学習では 「定番」 の すばらしい辞典が搭載されていますが、それらを使いこなしている人たちは、思いの外、少ないのではないでしょうか。

 英語を専門としていない人たちが--そして、英語辞典の使いかたに慣れていない人たちが--、(英語のことばの 「意味」 は、英語で習得するのが正当であると思って、) 英英辞典を使って 「意味」 を調べても、misleading/ misunderstood/ mistaken する危険性が高いのではないでしょうか。というのは、基本語に関して、英語の 「語感」 を習得していないまま、難解語を英英辞典で調べて、難解語を 「わかりやすい」 ことば (基本語) で説明してあるのを読んでも、基本語の 「語感」 を理解していないので、基本語を日本語に翻訳して、難解語の説明をわかったつもりになってしまうから。英語を外国語として学習する人たちが陥りやすい そういう危険性を回避するために、「OXFORD Advanced Learner's」 や 「LONGMAN 現代英英辞典」 は、様々な工夫を凝らしていますが、英英辞典を使うのなら、まず、基本語 2000語程度の 「語感」 を習得したほうが効果的でしょう。

 たとえば、modest mind を英英辞典で調べてみてください。ぼくは、この ことば を、「(権力をもっていても、authority として有名であったりしても、) 頭の悪い」 ヤツ という意味で使います。この ことば の意味は 「謙虚な気持ち」 などではないのです (笑)。たとえば、前掲した 「日英語表現辞典」 では、「modest mind」 が 1つの見出し語になっていて、以下の例文が記載されています。

  He was given a power disproportinate to his modest mind.

 もし、この文を読んで、たとえば、disproportinate の 「意味」 がわからないので英英辞典を使って調べて、「too much or too little in relation to something else」 という説明を得たとして、modest と mind という基本語を 「日本語的感覚で」 翻訳したら、ひょっとしたら、「謙虚な心の持ち主なんで、思いもかねぬほど大きな権力を授かった」 (この訳は、「日英語表現辞典」 に出ていた日本語訳で、最所 フミ さんは、間違った訳として ご指摘なさっていらっしゃいます)、あるいは 「彼は謙虚なので、ふさわしい権力を与えられなかった」 というふうに誤解してしまうでしょうね。とすれば、「英語の ことば の意味を英語で説明した」 英英辞典を使って調べていながら、見事に、意味を読み間違えています。
 「OXFORD Advanced Learner's」 や 「LONGMAN 現代英英辞典」 を使って、mind とか modest のような基本語を調べても、当然ながら、良いのですが、たとえば、「LONGMAN 現代英英辞典」 (の電子辞書) を使って、mind を調べてみたら、以下の 14 編の カテコ゛リー が、まず、出てきました。

  brain/thinking process, decide, thinking about sth, worry/stop worrying, crazy/memtally ill, forget,
  remember, opinion, strong/determined, attention, imagine, intend/want, itelligence, other meanings

 mind は、どうやら、「知力」 のことを意味するようですね。さらに、modest を調べてみたら、less than you would expect というふうに記述されています。つまり、modest mind は、「想像 (期待) していたほどの知力がない」 ということでしょうね。
 ただし、「LONGMAN 現代英英辞典」 (の電子辞書) に記載されている大意 (語感)・定義・例文を読んで、modest mind の意味を把握するには、或る程度の英語力がなければならないので、そもそも、普段、英英辞典を使い慣れていない人たちが、或る英単語の意味を調べるために英英辞典を たまに使っても間違って使う事態に陥りやすいでしょうね。

 ことばの意味は、時代とともに変化するので、「辞書と ○○ は新しいほど良い」 という言い伝えは正しいのですが、「OXFORD Advanced Learner's」 や 「LONGMAN 現代英英辞典」 は、(英語を外国語として学習する人たち向けに作られていますが、) 中級以上の学力をもった人たち向けであって、初級者向けではないでしょうね。
 日本人の英語専門家のなかで、かって、「Idiomatic and Symtactic English Dictionary」 を読まなかった人がいないと云われるほど、「Idiomatic and Symtactic English Dictionary」 は定番の辞典でした。「Idiomatic and Symtactic English Dictionary」 は、「OXFORD Advanced Learner's」 の前身です。英英辞典に慣れるために、そして、基本語の語感を養うために、初級向きとしたら、いまでも、役立つ辞典だと思います。ぼくは、いま、電子辞書 (「OXFORD Advanced Learner's」 と 「LONGMAN 現代英英辞典」) を使っていますが、かって、「Idiomatic and Symtactic English Dictionary」 を使っていました。「Idiomatic and Symtactic English Dictionary」 の フォント・版組み・装丁は、ぼくの好みでした。この辞典は、もう、出版されていないかもしれないのですが、半世紀に亘って出回った辞典なので、古本店の辞典棚には、かならずと言ってよいほど、置いてあると思いますので、入手できるでしょう。

 「英米語用法辞典」 (井上義昌) も、英語学習者が、ぜひとも、てもとに置いておきたい辞典です。この辞典も版が古いのですが、基本語の語法に関しては、いまでも、役立つと思います。たとえば、冠詞の使いかたを学習する際、書店に並んでいる実用書と称した ミーハー 本 なんかを読まないで、この辞典を読めば良いでしょう。この辞典は、語法に関して、内外の定評ある辞典・著作のなかで述べられている諸々の説明を網羅的にまとめた労作です。この辞典を起点にして、ほかに、最近の語法辞典を買い揃えれば良いでしょう。
 たとえば、冠詞の使いかたとして、以下の 3つの違いを説明できますか。

  (1) A dog is a faithful animal.
  (2) The dog is a faithful animal.
  (3) Dogs are faithful animals.

 あるいは、たとえば、確率を記述する語として、likely, probable, possible, may の違いを述べることができますか。
 文法・語法に関して、英語学習者が戸惑う点は、この辞典を てもとに置いて相談役にすれば、ほとんど、氷解するでしょう。

「英米語用法辞典」 も 「Idiomatic and Symtactic English Dictionary」 も、「調べる辞典」 として使うと同時に 「読む辞典」 として使えば、英語力を着実に養うことができるでしょう。

 




 

 ▼ 日本人が編集した英英辞典

  入門段階では、案外、(日本人の英語学習の弱点を知り尽くしている) 日本人の英語研究者たちが編集した
  英英辞典のほうが使いやすいかもしれない。


 ● シニア 英英辞典、旺文社
  [ 「英英和」 形式。]
  [ 携帯用 ] ショーター 英英辞典、旺文社

 ● 新英英辞典、研究社
  [ 完全な 「英英和」 形式ではないが、英英ではわかりにくいと思われる語彙は英和形式になっている。]
  [ この辞書の増補改訂版として 「カレッシ゛ 英英辞典」 が出版されたが、「新英英辞典」 のほうをお薦めする。]

 ● コンサイス 英英辞典、三省堂
  [ ほぼ 「英英和」 形式。俗語も多く記載されている。]

 



[ 読みかた ] (2006年 2月16日)

 ぼくは、「新英英辞典」 (研究社) を、かって、愛用していました。また、「シニア 英英辞典」 (旺文社) と 「コンサイス 英英辞典」 (三省堂) も、ときどき、使っていました。「Idiomatic and Symtactic English Dictionary」 (あるいは、「OXFORD Advanced Learner's」 や 「LONGMAN 現代英英辞典」) を使っていながら、日本人が作った英英辞典を使っていた理由は、日本語訳が併記されていたからです。

 英語学習では、「Think in English」 とか 「English-through-English」 が謳い文句になっていて、そのためには、英英辞典を使うことが薦められていますが、たとえば、英語を学習しはじめた人たちが、incommensurable を英英辞典で調べて、「意味」 を的確に把握できるとは思えない。ちなみに、いま、てもとにある 「LONGMAN 現代英英辞典」 の電子辞書で調べたら、incommensurable は記載されていなくて、commensurate のみが記載されていました。そして、その意味を以下のように記述しています。

  matching something in size, quality, or length of time [ + with ]
   a salary commensurate with your experience

 この定義をもとにして、incommensurable の意味を類推することは無理でしょう。
 「新英英辞典」 (研究社) は、incommensurable を以下のように記載しています。

  1. ((of two things)) that cannot be compared with each other: Love and money are incommensurable.
  2. ((math.)) having no common measure 約分出来ない

 ぼくが知りたかった意味は、2. です。しかも、日本語訳が併記されているので、すぐに理解できます。
 ちなみに、「コンサイス 英英辞典」 では、以下のように記述されています。

  1. that cannot be compared with each other 比較できぬ
  2. 【数】 having no common measure 通約できぬ

 英語を学習する際、「English-through-English」 を謳うのは正しいことなのでしょうが、「英語を専門にしていない」 われわれが英英辞典を調べていて、むずかしい単語が わかりやすい基本語を使って説明してあるからといって、単語の意味を理解できる訳じゃないでしょう。英語を学習する際、「of the native, by the native and for the native」 を強調しすぎて、英英辞典は、欧米人が作っていなければならないという妄想を抱いている人たちが多いようですが、日本人が英語を学習する際に戸惑う諸点を知り尽くしている日本人英語研究者が作った英英辞典のほうが、英語学習の初級・中級では、役立つとぼくは思います。当然ながら、日本人が作った英英辞典は、欧米人の英語専門家が proofread しています。

 英英辞典を日本語に 「翻訳」 して、英語と日本語を併記した 「英英和」 辞典も出版されています。たとえば、以下の辞典を、ぼくは重宝しています。

 (1) ウェフ゛スター 英英和辞典、小川芳男 編、Encyclopaedia Britannica (Japan) Inc.
 (2) 三省堂 ホルト 英和辞典、三省堂編修所 編.
 (3) ワート゛ハ゜ワー 英英和辞典、島岡 丘 編、増進会出版社・オックスフォート゛ 大学出版局.

 書斎にいるときには、これらの辞典を、ときどき、使うのですが、出張など外出するときに携帯するには版が大きすぎるので、「コンサイス 英英辞典」 を携帯することが多い。

 初級段階では、英語辞典として、「英英和」 形式の「新英英辞典」 (研究社)・「コンサイス 英英辞典」 (三省堂) と 英英形式の 「Idiomatic and Symtactic English Dictionary」 を併用するのが効果的・効率的だと思います。

 




 

 ▼ 中級用の辞書 [ 一般の英和・和英辞書 ]

 ● ランタ゛ムハウス 英語辞典、小学館
  [ CD-ROM版 ]

 ● 新英和大辞典(第六版)、研究社
  [ 2002年 3月、22年振りの改訂が出版された ]

 ● リータ゛ース + フ゜ラス、研究社
  [ CD-ROM版 ]

 ● 新編英和活用大辞典、研究社
  [ CD-ROM版 ][ 最大・最高の英作文辞典 ][ 旧版の勝俣銓吉郎 編も捨てがたい ]

 ● 英語表現活用辞典、新島通弘 編、開拓社
  [ 文型を主体にした語法辞典、例文が豊富 ]

 ● 英文用例事典(語彙)、池田重三・加須屋弘司 編集主幹、日本図書 ライフ゛

 ● 動詞+名詞 英語活用表現辞典、木塚晴夫、The Japan Times

 ● 英語基本動詞辞典、小西友七 編、研究社出版

 ● ハイハ゜ー 英語辞典 (現、「英辞郎」)、技術評論社
  [ CD-ROM版 ][ 和英辞典編は、(市販されている一般の和英辞典には記載されていない) 用語が豊富。]

 ● 新簡約英和辞典、岩崎民平 編、研究社
  [ 版は古いが捨てがたい ]

 ● 新訂増補 双解英和辞典、斎藤 静、冨山房
  [ 版は古いが捨てがたい ]

 ● 熟語本位 英和中辞典 (新増補版)、斎藤秀三郎 著、豊田 實 増補、岩波書店
  [ 版は古いが捨てがたい ]

 ● ホルト 英和辞典、三省堂
  [ ほぼ、「英英和」 形式 ]

 ● スコット・フォース゛マン 英和辞典、亀井俊介 監修、角川書店

 ● オックスフォート゛・カラー 英和大辞典、福武書店
  [The New Oxford Illustrated Dictionary(1976年) の 「翻訳」。ほぼ、「英英和」 形式。]

 ● ワート゛ハ゜ワー 英英和辞典、島岡 丘 編集主幹、増進会出版社・OXFORD University Press

 ● ク゛ラント゛コンサイス 英和辞典、三省堂
  [ コンハ゜クト な版組みのなかに豊富な語彙を収録している。]

 ● 新和英大辞典、研究社
  [ 29年ぶりの全面改訂第 5版、最新・最大・最強の和英 ]

 ● ウ゛ァカーリ スタ゛ンタ゛ート゛ 和英辞典、ウ゛ァカーリ 編、SOPHIA university・MARUZEN

 ● 斉藤和英大辞典、日外 アソシエーツ
  [ 復刻版 ][ 版が古いので最新語は収録されていないが、日本語と英語の比較には最適な辞書 ]
  [ 研究社の和英大辞典と読み比べると興味深い ]

 ● 竹原和英大辞典、竹原常太、名著普及会
  [ 復刻版 ]

 ● 口語英語大辞典 [ 英和|和英 ]、朝日出版社
  [ 朝日出版社が刊行している (口語を扱った) 英和辞典と和英辞典を、数冊、合版にしてある。]

 ● asahi press SENTENCE、朝日出版社
  [「口語英語大辞典」 の CD-ROM版 ]

 ● 最新 日米口語辞典、Seidensticker・松本道弘 共編、朝日出版社
  [ 前述の 「口語英語大辞典」 のなかにも収録されている。]

 ● 改訂 英作文辞典、入江祝衛 編、有朋堂

 ● 和英 口語英語表現辞典、後藤正次 編、啓文社

 ● 英語逆引辞典、郡司利男 編著、開文社出版

 ● フ゜ロク゛レッシフ゛ 英語逆引き辞典、国廣哲彌・堀内克明、小学館

 ● 逆引英語名詞複合語辞典、新富英雄・山根一文・渡辺慎一郎 編、北星堂

 ● 新英和連結語辞典、小柳修爾、日本図書刊行会

 



[ 読みかた ] (2006年 3月 1日)

 ぼくは、最近、電子辞書を使っているので、上述した辞典を、ほとんど、使っていない。
 上述した辞典のなかで、机の横に常備しているのは、以下の辞典です。

  (1) 「ホルト 英和辞典」 (三省堂)。
  (2) 「最新 日米口語辞典」 (Seidensticker・松本道弘 共編)。
  (3) 「熟語本位 英和中辞典 (新増補版)」 (斎藤秀三郎 著、豊田 實 増補)。

 ちなみに、電子辞書 (4台) のなかには、以下の辞書が収録されていて--ただし、ここでは、英語のみに限って記載しますが--、愛用しています。

[ ▼ 以下は、SII SR-T7100 に収録されている辞典です。]

  (1) 「リータ゛ース + フ゜ラス」 (研究社)。
  (2) 「新和英中辞典 (5版)」 (研究社)。
  (3) 「シ゛ーニアス 英和大辞典」 (大修館)。
  (4) 「OXFORD Advanced Learner's Dictionary」 (OXFORD).
  (5) 「Concise Oxford Thesaurus」 (OXFORD).
  (6) 「OXFORD Collocations dictionary for students of English」 (OXFORD).
  (7) 「新編 英和活用大辞典」 (研究社)。

[ ▼ 以下は、SII SR8000 に収録されている辞典です。]

  (1) 「新英和中辞典」 (研究社)。
  (2) 「新和英中辞典」 (研究社)。
  (3) 「ロンク゛マン 現代英英辞典」 (LONGMAN)。
  (4) 「ロシ゛ェ・シソーラス 類語辞典」 。

[ ▼ 以下は、Sharp PW-M710 に収録されている辞典です。]

  (1) 「シ゛ーニアス 英和辞典」 (大修館)。
  (2) 「シ゛ーニアス 和英辞典」 (大修館)。

[ ▼ 以下は、Sony DD-IC90 に収録されている辞典です。]

  (1) 「フ゜ロク゛レッシフ゛ 英和中辞典」 (小学館)。
  (2) 「フ゜ロク゛レッシフ゛ 和英中辞典」 (小学館)。

 
 以上の電子辞書のほかにも、CD-ROM 版の辞典を ハ゜ソコン 上で使っています--本 ヘ゜ーシ゛のなかで、「CD-ROM 版」 と記した辞典がそうです。小型の電子辞書のなかに、前述したような多数の辞典が収録されているので、携帯するにもかさばらないし、電子辞書を愛用しています。電子辞書の際立った特徴として、たとえば、SII SR-T7100 は、「例文検索」 を使って キーワート゛ 検索すれば、収録されている英英辞典・英和辞典に記載されている該当例文を閲覧することができます (すごい! こういう使いかたは、紙形式の辞典ではできない)。ぼくは、ふだん、電子辞書を使っていて、紙形式の辞典を、書斎のほうに所蔵したまま、閲覧することが、ほとんど、ない状態です。ただ、紙形式の辞典のなかにも、CD-ROM 版になっていないけれど特徴ある辞典があるし、紙形式は紙形式の長所もあるので、たまに、使用しますが、常用している訳ではない。電子辞書と紙形式の辞典の それぞれの長所・短所については、「問わず語り」 のなかで述べているので、ここでは割愛しますが、電子辞書されあれば、紙形式の辞典が無用という訳ではない点を注意して下さい。

 お薦めの辞典は、「新編 英和活用大辞典」 (研究社) ですが、旧版の 「勝俣銓吉郎 編」 も、ぜひ、入手して下さい--古本店で入手できるでしょう。この 2冊に関して、英語専門家の意見をお伺いしたいのですが、英語の シロート にすぎない ぼくの所感では、「新編 英和活用大辞典」 は、口語文・文学系の文を、多数、収録していて--逆に、旧版の 「勝俣銓吉郎 編」 は、それらの少ないことが弱点になっていたのですが--、商業文で、かつ、文語には、勝俣版は、いまでも、使えると思うのですが、、、。ちなみに、ぼくは、ふたつとも使っています。

 ちょっと マニアック になるかもしれないのですが、「新簡約英和辞典」 (岩崎民平 編)、「新訂増補 双解英和辞典」 (斎藤 静) および 「熟語本位 英和中辞典 (新増補版)」 (斎藤秀三郎 著、豊田 實 増補) も入手してはどうでしょうか。それらは版が古いので、現代用語は記載されていないのですが、「読む辞典」 として使ってみてはどうでしょうか。ぼくは、この 3冊の 「個性」 を賛嘆しています。「辞典に 『個性』 がある」 と言えば、奇妙に聞こえるかもしれないのですが、古本店に往って、いちど、それらの辞典を拾い読みして下さい。ぼくの言っていることを ご理解いただけるかもしれない。たとえば、「熟語本位 英和中辞典 (新増補版)」 で、重立った前置詞を読んでみて下さい。まとめかたの 「すごさ」 --コンハ゜クト で体系立った記述と、的確な・豊富な例文--に賛嘆するでしょう。「英語は前置詞が勝負だ」 などと謳って実用書と称した ミーハー 本を読まないで、「熟語本位 英和中辞典 (新増補版)」 を読んで下さい。

 




 

 ▼ 中級用の辞書 [ 一般の英英辞典 ]

 ● The Oxford English Dictionary (second edition), OXFORD
  [ CD-ROM版 ][ 最大・最高の英英辞典。膨大な冊数の辞書を簡約にして CD版にした ]
  [ 値段が高いが、(われわれ シロート が単語の歴史などを調べるには) 多大な価値がある。]

 ● Webster Third New International Dictionary, MERRIAM WEBSTER

 ● RANDOM HOUSE unabridged Dictionary, RANDOM HOUSE
  [ CD-ROM版 ]

 ● The New OXFORD Dictionary of English, OXFORD
  [ OXFORDの辞書群の新しい起点か?]

 ● COBUILD on CD-ROM
  [ CD-ROM版 ]

 ● The Universal English Dictionary, RKP・TOPPAN

 ● Random House Webster's Modern Office Dictionary, RANDOM HOUSE
  [ 専門領域--business, computer, legal--の (簡約な) 英英辞典を別編として追加収録している ]



 英英辞典は、以下の出版社系統から、すばらしい辞書が、多数、出版されているので、個人の嗜好にしたがって、どれを使うかを判断して下さい。

  ● OXFORD
  ● BBC
  ● CHAMBERS
  ● LONGMAN
  ● COLLINS
  ● PENGUIN
  ● RANDOM HOUSE
  ● AMERICAN HERITAGE




[ 読みかた ] (2006年 3月 1日)

 これらの辞典も、英語の専門家か、辞書 マニア でなければ、所蔵しないかもしれないですね。
 上述した 「大辞典」 を、すべて、ぼくは所蔵しています--ぼくは、辞書 マニア ですから (笑)。

 ぼくは、「The Oxford English Dictionary (second edition)」 と 「The Universal English Dictionary」 を気に入っていますが、常用している訳ではない。「The Universal English Dictionary」 は、いまとなっては、もう、版が古いので、入手できないかもしれないのですが、語源を詳細に記述しています。こういう辞典は、改訂増補して、継承してほしいと思うのですが、、、。
 ぼくが常用している英英辞典は、電子辞書のなかに収録されている 「OXFORD Advanced Learner's」 と 「ロンク゛マン 現代英英辞典」 と、机の横に、以下の 2冊 (いずれも、「英英和」 形式) を常備しています。

  (1) 「ホルト 英和辞典」 (三省堂)。.
  (2) 「新英英辞典」 (研究社).

 「新英英辞典」 の増補改訂版として、「カレッシ゛ 英英辞典」 が出版されましたが、ぼくは、「新英英辞典」 のほうを気に入っています。「カレッシ゛ 英英辞典」 は、日本人の英語学習者向けとしたら、一歩進みすぎたのではないでしょうか。「カレッシ゛ 英英辞典」 を使うのであれば、「OXFORD Advanced Learner's」 か 「ロンク゛マン 現代英英辞典」 のほうを使うでしょう。

 欧米で出版されている英英の中辞典は、それぞれ、特徴ある辞典なので、どれを購入するかは、みずからの 「好み」 で判断して下さい--ちなみに、辞書 マニア である ぼくは、英英中辞典も、ほとんど、所蔵していますが、「CHAMBERS 21st Century Dictionary」 を気に入っています。米国系の辞典は 「百科事典」 的ですが、英国系の辞典は 「言語学」 的な特徴を示しているようです。American Heritage や Encarta (や後述する英語版百科辞典) を テレヒ゛ の横に置いておけば、英語の番組を観ていて、気になる語句や事物・事象を調べやすいでしょう。

 




 
 ● OXFORD-DUDEN pictorial English Dictionary, OXFORD
  [「事物」 を知っているが、それに相応する英単語がわからないときには、この辞書が役立つ。]

 ● Word's Word
  [ 上述の翻訳本 ]「絵でひく英和大図鑑 ワース゛・ワート゛」、同朋舎

 ● britannica 2001
  [ CD-ROM版 ]

 ● The New GROLIER Electronic Encyclopedia, 三修社
  [ EBXA版 ][ 百科事典 ]

 ● OXFORD Guide to British and American Culture, OXFORD
  [ 百科事典 ]

 ● OXFORD Dictionary of New Words, OXFORD

 ● 20th Century Words, John Ayto, OXFORD
  [ 上述の翻訳本 ]「20世紀クロノヘ゜テ゛ィア (新英単語で読む 100年)」、ゆまに書房
  [ 20世紀になって、10年ごとに、どのような言葉が生まれてきたのかを記述している。]

 



[ 読みかた ] (2006年 3月 1日)

 DUDEN や Word's Word は、ぜひとも、一冊、常備したほうが良いでしょう。
 和英辞典を使うには、すでに、日本語で事物を指示できることが前提ですが、たとえ、事物を知っていても、それに対応する日本語がでてこないときも、たまに、起こります。たとえば、運動靴 (running shoe) では、紐のさきっぽが小さい筒状の金具 (あるいは フ゜ラスチック) で被われていますが、英語で すぐに言えますか。 aglet と言います。運動靴を例にした理由は、「絵でひく英和大図鑑 ワース゛・ワート゛」 の表紙に描かれていた運動靴の図が、たまたま、ぼくの目に入ったからですが (笑)。たとえば、ト゛アノフ゛ の土台である円い金具が--「丸座」 というそうですが--壊れたことを英文日記に綴ろうとして、「丸座」 という日本語あるいは それに対応する英単語が浮かびますか。 rose と云うそうです。たばこを吸う人であれば、ライター の火をおこすとき、点火石をこする 「やすり」 を英語で どういうか知っていますか。 striker wheel だそうです。あるいは、電話--携帯電話ではなくて、固定電話ですが--の 「取っ手」 を英語で どういうか。 reciever は (相手の声が聞こえる) 耳当て部分のことを云い、transmitter (送話器、話す部分) と対になる呼称であって、「取っ手」 ではない--「取っ手」 は handset と云うそうです。

 こういう DUDEN とか Word's Word は、ヘ゜ーシ゛ を気ままに めくりながら、ただ観ているだけでも、愉しい。

 英語の百科事典も、一冊くらいは常備したほうが良いでしょう。
 英語の百科事典の使いかたは、「問わず語り」 のなかで語ってきたので、ここでは割愛しますが、百科事典を読む習慣を作って下さい。英語の小説のような まとまった量の英文を じっくりと読む時間的余裕のない人でも、英語版百科事典を--或る単語を起点にして--芋蔓式に読めば、そうとう量の英文を読むにひとしい。

 




 

 ▼ 中級用の辞書 [ 時事領域の辞典 ]

 ● 最新英語情報辞典 [ 第 2版 ]、堀内克明 (主幹) ほか、小学館

 ● 時事英語情報辞典、笹井常三・北畠 霞・山田侑平・引野岡剛司 編、研究社出版

 ● [ シ゛ャンル 別 ] トレント゛ 日米表現辞典、小学館
  [ 時事に関する (新聞・雑誌) の現代用語・新語。]

 ● 新 コンサイス 時事英語辞典、磯部 薫 編、三省堂
  [「三省堂 ニュース゛ 英語辞典」 の増補改訂版 ]

 ● (映画・音楽から文学・美術まで) 和英・英和 タイトル 情報辞典、小学館

 ● [ アメリカ の新聞・雑誌を読むための ] アメリカ 英語背景辞典、渋谷彰久、小学館

 ● アメリカ 日常語辞典、田崎清忠 編、講談社

 ● アメリカ の雑誌を読むための辞書、坂下 昇・水上峰雄・高田正純、新潮選書

 ● 「タイム」 が読める辞典、信 達郎 編、講談社

 ● TIME FORTUNE ヒ゛シ゛ネス 英語表現辞典、信 達郎 編、南雲堂

 ● 最新 ニュース 英語 キーワート゛・テ゛ータ、タイムマラソン 編集部 編、アルク

 ● アメリカ 英語を読む辞典、最所 フミ、研究社出版

 ● 現代 アメリカ 語辞典、最所 フミ、日本翻訳家養成 センター

 ● 現代米語 コーハ゜ス 辞典、坂下 昇、講談社現代新書 678

 ● 現代英米情報辞典、飛田茂雄、研究社出版

 ● 英米風物資料辞典、井上義昌、開拓社




[ 読みかた ] (2006年 3月 1日)

 ぼくは、これらの辞典を所蔵しているにもかかわらず、(「[ シ゛ャンル 別 ] トレント゛ 日米表現辞典」 を除いて、) ほとんど、使っていない (苦笑)。「[ シ゛ャンル 別 ] トレント゛ 日米表現辞典」 は、机の横に置いて重宝しています。[ シ゛ャンル 別 ] という呼称が示しているように、シ゛ャンル ごとに、英単語がまとめられていて、ひとつの単語を和英辞典のように調べるのではなくて--この辞典には、50音順和英総索引があるので、そういう使いかたもできますが--、或る領域 (シ゛ャンル) の重立った概念 (英単語) を まとめて知るときに役立ちます。欧米で出版されている辞典では、(前述した) RANDOM HOUSE Word Menu と似た構成ですが、「[ シ゛ャンル 別 ] トレント゛ 日米表現辞典」 は、例文を豊富に記載しています。RANDOM HOUSE Word Menu は、単語と定義を記述していますが、例文は記載されていない--ただし、収録単語数では、RANDOM HOUSE Word Menu のほうが多い。

 衆議院選挙が、昨年、実施されましたので、[ シ゛ャンル 別 ] トレント゛ 日米表現辞典」 で、選挙を調べたら、21ヘ゜ーシ゛ に及んで (305ヘ゜ーシ゛ - 326ヘ゜ーシ゛)、選挙についての用語 (和英)・例文を記載しています。たとえば、「選挙区」 に関して、日本の政治家が 「選挙区」 と言うときには、たいがい、「選挙民」 を意味していて、constituent あるいは electrate であって、(地理的な意味しかない) constituncy あるいは electoral zone [ district ] ではないことを注書きしているので、英文を作成する際、助かりますね。「重複立候補」 も英訳しにくいですが、以下の英文を示しています。

      double candidacy in a House of Representatives election; run from a sigle-seat constituency
      and at the same time to be listed as a party's proportional representation candidate in
      a lower house election

 「タレント 候補」 も、芸能人であれば entertainer-turned candidate を使い、有名人であれば celebrity candidate を使うことも解説してあって、以下の例文を示しています。

      The party has recruited well-known names from the entertainment, sports and academic worlds
      as candidates for the coming election.

 「みそぎ」 は対応する英訳語がないので、以下のように説明しています。

      He won voters' approval by winning the election of the House of Representatives (though
      he had been indicated in a bribery scandal).

 「みごとな」 訳ですね。
 ちなみに、電子辞書の 「フ゜ロク゛レッシフ゛ 和英中辞典」 では、「みそぎ」 に対して以下の訳文を示しています。

      be 「absolved (of wrongdoing) [ "purified" ] by winning reelection

 この訳は、[ シ゛ャンル 別 ] トレント゛ 日米表現辞典」 に比べて、「直訳的」 ですが--そのために、引用符 (") を使っているのですが-- 「みごとな」 訳だと思います。(選挙の) 「みそぎ」 について、欧米人と話すなら、ぼくなら、まず、意図的に、フ゜ロク゛レッシフ゛ 版の訳を使って、"purified" に対して、欧米人の rebuttal を誘って、debate するでしょうね--わざと debate を誘う理由は、ぼくの英語 (logic) が、どこまで通じるかを試すためですが (笑)。

 さて、最後に、ぼくが机の横に常備している辞典を一覧して (電子辞書を除いて) まとめておきましょう。
 これらの辞典が てもとにあれば、英文を なんとか綴ることができるでしょう。

  ● 「ホルト 英和辞典」 (三省堂)。
  ● 「新英英辞典」 (研究社)。
  ● 「熟語本位 英和中辞典」 (岩波書店)。
  ● 「新英和辞典」 (岩波書店)。
  ● 「Basic English 英文を書くための辞書」 (北星堂)。
  ● 「最新 日米口語辞典」」 (朝日出版社)。
  ● 「Beyond Police Japanese: A Dictionary of Japanese Slang and Colloquialisms」 (Kodansha International)。
  ● 「GIVE GET 辞典」 (朝日出版)。
  ● 「Japanese Idioms」 (BARRON'S)。
  ● 「日本紹介のための英会話辞典」 (旺文社)。
  ● 「[ シ゛ャンル 別 ] トレント゛ 日米表現辞典」 (小学館)。
  ● 「絵でひく英和大図鑑 ワース゛・ワート゛」 (同朋舎)。
  ● 「Handy 英和活用辞典」 (研究社)。
  ● 「増補 商業英作文典」 (国元書房)。
  ● 「A Grammer of English Words」 (LONGMANS, GREEN AND CO.)。
  ● 「Dictionry of English Usage」 (SHUFUNOTOMO)。
  ● 「英米語用法辞典」 (開拓社)。
  ● 「日英語表現辞典」 (研究社)。
  ● 「英語類義語活用辞典」 (研究社出版)。
  ● 「日英語表現辞典」 (研究社)。
  ● 「LONGMAN Pocket Activator」 (LONGMAN.)。
  ● 「Webster's Compact Dictionary of Synonyms」 (Merriam-Webster)。

 





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