英語 (「文法・語法」 の辞典) >> 目次 (テーマ ごと)


 

 ▼ 「文法・語法」 辞典

 ● 英米語用法辞典、井上義昌、開拓社

 ● 英語語法大事典、石橋幸太郎 他編集、大修館

 ● 英語表現辞典 [ 英語の 語法/語彙 篇 ]、大塚高信 編、研究社

 ● 英語語法活用大辞典、渡辺登士 編著、大修館書店

 ● 現代英米語用法事典、安藤貞雄・山田政美 編、研究社

 ● A Grammar of English Words、Harold E. Palmer、LONGMANS, GREEN AND CO.

 ● Dictonary of English Usage,
  Arnold Leonhardi, W.W. Brian & M.A. Welsh, SHUFUNOTOMO

 ● A Dictionary of Contemporary American Usage,
  Bergen Evans & Cornelia Evans, RAMDOM HOUSE・TOPPAN

 ● Beginner's Dictionary of American English Usage,
  P.H. Collin, Miriam Lowl & Carol Weiland, Natonal Textbook Company

 ● COLLINS COBUILD English Guides 2: Word Formation (helping learners with real English),
  John Sinclair (Editor in Chief), HarperCollinsPublishers

 ● The New Fowler's Modern English Usage, Burchfield R.W., OXFORD

 



[ 読みかた ] (2006年 3月 1日)

 文法・語法に関する辞典は、英語の専門家か、「辞書 マニア」 でなければ、まずもって、所蔵しないでしょうね--ちなみに、ぼくは 「辞書 マニア] です (笑)。ただ、われわれ シロート でも、英語を 「本気で」 学習しようと思っているのなら、文法・語法の辞典を、一冊くらいは、てもとに置きたい。

 学校教育の英作文では、模範解答が、あらかじめ存在していて、生徒の答えが、模範解答と対比して採点されましたが--逆に言えば、手本となる基本例文を、数多く覚えることを狙いにしていましたが--、実際の英作文では、文そのものを作らなくてはならないので、学校で覚えた基本例文を、そのまま、転用できるほど単純な事態は、なかなか、起こらないでしょう。そのために、英文を作成する際、文法・語法に関して、曖昧な点が、たびたび、でてきます。最近の学習英和辞典は、英単語に対して日本語訳を与えるのみではなくて、文法・語法に関しても、説明を与えているので、わざわざ、文法・語法の辞典を購入しなくても、文法・語法を調べるときに、英和辞典を使えば良いと思っている人たちも多いでしょう。しかし、英和辞典は、専門的な文法・語法の辞典ではないので、(文法・語法の基本を確認するためには役立ちますが、) 文法・語法に関する相談役ではないでしょうね。文法・語法の相談役としたら、やはり、文法・語法の専門的辞典が役立ちます。

 たとえば、plan (計画する) という簡単な動詞ですら、ぼくは、後続する前置詞あるいは句 (to-infin.、ing-form) を確実に使うことができない。plan to なのか、plan for なのか、plan of なのか、あるいは、plan on のいずれを使えば良いのかを悩みます。英和辞典が示している例文のなかで、plan to/ plan for/ plan of/ plan on のいずれかがあれば、それを使えば良いのですが、たとえば、plan to が記載されていたとして、ほかの plan for/ plan of/ plan on は 「使えないのかどうか」 という問いがでてきても、英和辞典は答えてくれない。ちなみに、「Dictionary of English Usage」 (Arnold Leonhardi, W.W. Brian & M.A. Welsh) で調べてみたら、以下の例文が記載されていました。

   plan v. tr. They 〜 a new railway line.
   plan + to-infin. He planned to emigrate to Canada.
   plan + ing-form He 〜s going to Canada.
   plan on + ing-form They asked Lindbergh: "You don't 〜 on making that flight alone?" (chiefly U.S.A.)
   plan + depend. question We were planning how we should spend out holidays.
   plan + interrogat. connect. + to-infin. We were planning how to spend our holidays.

 これらの例文を観れば、動詞 plan は、「plan on + ing-form」 (米語法) は使えますが、plan for/of は慣用ではないようですね--ただし、名詞 plan では、for/of が後続します。しかし、これらがわかっても、「使いかた」 として、以下の 2つのちがいを知りたいでしょう。

  He planned to emigrate to Canada.
  He plans going to Canada.

 「plan + to-infin」 と 「plan + ing-form」 の使いかたのちがいを知らなければ、どちらを使って良いのか判断できない。He planned to 〜 は、「いずれ、そうするように、かって、計画していた (ただし、実際に、それを実現したかもしれないし、実現していないかもしれない)」 という意味であり--この to-infin. は 「結果」 を示す訳ではないのであって、たとえば、類例として、I tried to get here early but couldn't. を思い浮かべてみれば良いでしょうし、実現したことを確認したいのであれば、Has he gone to Canada? と問えば良いでしょうね--、He plans 〜 ing は、「そのことを、かっても、いまも、ずっと、計画中」 (〜ing は process of doing something) という意味でしょうね。

 英文を実際に綴ってみれば、こういう文法・語法の疑問点が山ほどでてきます。英作文は、和英辞典 (あるいは、英和辞典) の例文を借用すれば事足りるという単純な行為ではないことを痛感します。ぼくは、以下の辞典を机の横 (拙宅) に常備しています。

  (1) 「英米語用法辞典」 (井上義昌)。
  (2) 「A Grammar of English Words」 (Harold E. Palmer).
  (3) 「Dictionary of English Usage」 (Arnold Leonhardi, W.W. Brian & M.A. Welsh).

 ほかの辞典は、書斎 (拙宅とはべつに借りている アハ゜ート) のほうに置いてあって、めったに使うことはない。常備している辞典で調べてもわからないときにかぎり、書斎のほうに出向いて調べています。「「英米語用法辞典」 (井上義昌) については、以前 (59ヘ゜ーシ゛) にも述べましたが、いまとなっては、版が古いのですが、基本的な疑問点の相談役としては、いまでも、役立つと思います。たぶん、古本店で、入手できるでしょう。こういう辞典を、一冊、てもとに置いていれば、英文を作成する際に助かるでしょう。ぼくの使用頻度から判断すれば、「Dictionary of English Usage」 (Arnold Leonhardi, W.W. Brian & M.A. Welsh) がお薦めなのですが、たぶん、入手するのが難しいでしょう。

 




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