2001年12月31日 | 区分 コード と種別 コード | >> 目次 (テーマごと) |
● QUESTION | 区分 コード と種別 コード は、どう違うのか。 | |
▼ ANSWER | 「包摂関係」 と 「階の関係」 のちがいである。 | |
2007年 2月 1日 補遺 |
(1) 「区分 コード」 は、(認知番号を附与された) entity である [ 内包関係を記述する ]。
「区分 コード」 は、サブセット (subset、部分集合) を形成するための コード である。 いっぽう、「種別 コード」は、1つの性質が 「多義」 になっているので、一義にするための コード である--たとえば、「単価種別 コード」 を想い出してほしい。種別 コードの値が 「1」 を 「正単価」 とし、「2」 を 「割引単価」 とする。 以上から判断して、「区分 コード」 は、或る一時点において、(区分 コードを使って区別された) 複数の サブセット が 「同時に」 成立するが、「種別コード」 は、(多義を解消するための コード だから) 或る一時点において、(種別 コード を使って区別された) 性質が 「同時に」 成立することはない。 この点を べつの言いかたをすれば、「区分 コード」 は 「論理和」 を形成するが、「種別 コード」 は 「論理和」 を構成することはない。「論理和」 は、算術の形式では 「足し算 (+)」 であるから、「区分 コード」 を使って区別された サブセット の データ 件数の総和は、セット の データ 件数と同じになるが--たとえば、「従業員」 entity を区分 コード を使って、正社員と パート に区別すれば、正社員と パート の総和は従業員になるが--、「種別 コード」 には 「足し算」 が適用できない--たとえば、「正単価」 と 「割引単価」 の データ 件数の総和は、「単価」 の データ 件数にはならない。「種別 コード」 は、多義を一義に変換したとき、「並び」 を保証するための(assorted) コードである。□ |
[ 補遺 ] (2007年 2月 1日)
本 エッセー で述べられている見解は、間違っているので、訂正したい。 「区分 コード」 に関する見解は正しいが、「種別 コード」 に関する見解は間違っている。「種別 コード」 が論理和を示さないという見解は、間違いである。たとえば、「HDR-DTL」 構造のなかで、DTL を 「並べる」 ために、原則として、「種別 コード」 を使わなければならない--実際の現象では、「種別 コード」 の代わりに、「明細行番号」 を使うことが多いが、「明細行番号」 は、その性質として、DTL を並べるための 「種別 コード」 と同じ作用をしている。この点についての論証は、「反 コンピュータ 的断章」 (2006年11月23日) を参照されたい。 「種別 コード」 は、「多値」 を一義にして 「並べる」 ための コード であるという理解のほうが正しい。そして、「多値」 には、「OR 関係」 (すなわち、「多義」) と 「AND 関係」 (典型的な現象として、「HDR-DTL」 構造) がある。
なお、「種別 コード」 が、実地の語用では、「区分 コード」 として使われている現象も観られる。たとえば、「特約店種別 コード」 など。ただし、「特約店種別 コード」 は、その性質から判断すれば、「区分 コード」 である。 「同じ認知番号」 を使っている メンバー を並べるために 「種別 コード」 が使われ、「区分 コード」 は、すでに、ちがう認知番号を使って メンバー が並べられているなかで、サブセット を構成すると考えたほうが妥当かもしれない。 |
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