会計 (財務会計論) [ 入門編 ] | >> 目次 (テーマごと) |
以下の 2点は、日本的経営に対して多大な影響を及ぼした。
(1) 経営手段の拡張 (IT 技術 [ The Internet ] を使った e-ヒ゛シ゛ネス) したがって、経営に役立つ コンヒ゜ュータ・システム を構築する職責にある システム・エンシ゛ニア は、いわゆる 「会計 ヒ゛ック゛ハ゛ン」 と呼ばれている実態を調べておいたほうがいい。
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[ 読みかた ] (2006年 5月16日)
過去 10年ほど、「会計 ヒ゛ック゛ハ゛ン」 と云われたほど、企業会計の法規が変更されてきました。それらの変更は、一言でいえば、「国際会計基準との調整」 でした。それらの変更対象となった重立った会計基準を以下に列挙します。
(1) リース 取引会計 (平成 5年)
さらに、商法も、平成年度になって、10数回に及んで改訂され、昨年 (2005年)、「第2編 会社」 が有限会社法と一体されて、「新会社法」 として公表されました。そして、新会社法は、「内部統制 システム」 を事業報告の記載事項としています。そして、2005年 7月、金融庁が 「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準 (公開草案)」 を公表し、2005年 8月、経済産業省が 「コーホ゜レート゛カ゛ハ゛ナンス 及び リスク 管理・内部統制に関する開示・評価の枠組みについての指針 (案)」 を公表しました。金融庁の 「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準 (公開草案)」 の法令化は、米国の SOX法に対応するので、いわゆる 「JSOX法 (日本版 SOX法)」 と通称されています--「JSOX 法」 という法律はないのですが、通称として使われています。「JSOX 法」 は、「IT への対応」 を提示していますので、システム・エンシ゛ニア は、「JSOX 法」 を知らないという訳にはいかないでしょうね。
「内部統制」 では、「IT への対応」 が高い比率を占めるでしょう。 |
▼ 入門編
いきなり、「国際会計基準」 を読んでも、会計学 (財務会計論) の基礎知識がなければ、理解できない。
● 新版 財務会計論、新井清光、中央経済社 (★) ● セ゛ミナール 現代会計入門、伊藤邦雄、日本経済新聞社 (★) ● ヒ゛シ゛ネスセ゛ミナール 英文会計入門、小島義輝、日本経済新聞社 ● 学習版 会計諸則集、税務経理協会 編、税務経理協会 |
[ 読みかた ] (2006年 5月16日)
「会社」 の概念や 「取引」 の概念は、10年前に比べて、大きく変化しました。それらの新しい概念を学習しようとして、いきなり、「新しい会計」 の書物を読んでも、いままで、会計を学習したことのない人たちは、理解できないでしょう。「新しい会計」 を学習するには、まず、会計の基本概念を学習しなければならないでしょうね。会計の基本概念を学習するには、以下の 2冊をお薦めします。
(1) 新版 財務会計論、新井清光、中央経済社 (1) は、従来の 「取得原価主義」 会計を 「分配可能利益の計算」 手続きの観点に立って、体系化した 「名著」 なのですが、いまとなっては、古さを否めない。ただ、この書物を丁寧に読めば、従来の会計が、どうして 「新しい会計」 に変更されたのか、そして、従来の会計の考えかたの どこが変更されたのか を確実に理解することができます。私が大学生の頃に読み始めて--いまとなっては、もう、30年前になりますが--、10数回は読み直してきた書物です。従来の会計を理解するために、一読して下さい--2001年に、本 ヘ゜ーシ゛ を執筆したとき、「10回程度読んで、サフ゛ノート を作成してください」 と綴りましたが、いまなら、もう、それほど読み込まなくても良いでしょうね。ただ、一度は、読んでみて下さい。 (2) は、文中、財務分析の数値を盛り込んで、会計が、どのような手続きを使って財務諸表を作成して、財務諸表の数値を どのように読めば良いかを示していています。(1) が会計理論を重視しているのに対して、(2) は、現代会計の 「視点」 を示していて、(会計数値を実際に どのように読めば良いかという観点を起点にして、) 会計手続きを述べています。したがって、もし、この書物のみを読むのであれば、簿記の基礎技術や会計の基礎概念を学習してから--書店に往って、「超」 入門の簿記・会計の書物を、どれでも良いから 数冊購入して、それらを丁寧に読まなくても通読して、簿記・会計の基礎概念を知ってから--、この書物を読んで下さい。簿記・会計の基礎知識を習得してから、(2) を読めば、非常に役立ちます--「情報開示」 の視点から会計を考える点で役立ちます。
企業会計に関する法令を集めた書物のことを 「会計諸則集」 とか 「会計法規集」 と云いますが、会計の解説書ばかりを読んで、実際の法令を知らないというのでは本末転倒でしょう。「会計諸則集」 をてもとに置いて、随時、参照するようにして下さい。 |
▼ 入門編の応用編
前述の本を 「完全に」 理解しないかぎりは、以下の本を読んではいけない。 ● [ 図解 ] 経営のための国際会計基準、飯田信夫、東洋経済新報社 ● [ 図解 ] わかる! 国際会計基準、太陽監査法人、タ゛イヤモント゛ 社 ● [ 超図解 ] 2001年からの会計入門、山田徳昭・工藤雅俊 著、エクスメテ゛ィア ● すぐわかる 新会計基準、岩崎 勇、一橋出版 ● 新会計基準解説 A to Z (21世紀の会計 ハ゜スホ゜ート)、松井泰則、一橋出版 ● 減損会計の仕組みと対策、栗原 学・山田徳昭・長谷川英司・吉田実貴人 共著、中央経済社 |
[ 読みかた ] (2006年 5月16日)
前掲した個々の書物を読んでほしいという意味で記載したのではないのであって、「新しい会計を概説した入門書」 を 数冊 読んでほしいという意味で記載しました。これらの書物は、私が読んだ書物です。こういう入門書を読む狙いは、重立った概念を理解して全体像を把握するためであって、その狙いさえ実現できれば良いのだから、「定番」 として推薦する入門書はないし、1冊にかぎらないで、かならず、数冊を読んで下さい。入門書を選ぶ際、本 ヘ゜ーシ゛ の最初に示した一連の会計基準が記述対象になっているかどうかを選択基準にして下さい。一連の会計基準は、以下の順序で学習するのが良いでしょう。したがって、入門書を選ぶ際にも、目次を観て、その点を考慮して下さい。
(1) 減損会計
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