1. 生産の意味と 「生産・在庫」 管理の目的
生産 (工業生産) の形態は以下の 2つを前提とする。
(1) 経済 (環境的公準)
(2) 技術 (構造的公準)
生産活動は経営活動の一環として行われる。したがって、「生産・在庫」 の管理は、
(1) [ 環境的公準として ] マーケット に対する適用・有用性 (「サービス の向上」) と、
(2) [ 構造的公準として ] 生産技術の合理化 (「在庫の削減」 と 「稼働率の向上」)
を目的としている。
2. 生産過程は事業過程の 1つであるから、資本利益率(参考 1) を高めることを最終目的とする。
(1) 売上利益率(参考 2) の改善
(2) 資本回転率(参考 3) の改善
3. 生産過程は統制可能な プロセス である。生産活動は以下の 2点を目的とする。
(1) 生産性 (「産出量 ÷ 投入量」 として計算される。)
(2) 付加価値 (「売上高 − (外注費 + 購入費)」 として計算される。)
4. 生産管理の目的は以下の 4点に集約できる。
(1) 多様化・短納期化への対応
(2) 製造法の合理化
(3) 在庫の削減
(4) 設備稼働率の向上
(1) および (2) は、売上利益率を改善し、(1) ならび (3) および (4) は、資本回転率を改善する。
(参考 1)
資本利益率 = 利益 ÷ 資本.
なお、資本利益率は、以下のように構成される。
資本利益率 = 売上利益率 × 資本回転率.
(参考 2)
売上利益率 = 利益 ÷ 売上高.
(参考 3)
資本回転率 = 売上高 ÷ 資本.