━■ 基礎概念 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
優先規則
(1) 最短加工時間規則
(2) A 品目規則
(3) クリティカル 比率法
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1. プライオリティ 計画と督促
督促というのは 「例外の」 状態なのである。
督促の数が増えるにつれて、督促の効果は薄れる。
フォーマル な プライオリティ 計画に従って、ジョブ の優先度をきめなければならない。
2. 優先規則 (priority rule)
優先規則は以下の 2種類に類別できる。
(1) 静的な優先規則
(2) 動的な優先規則
静的な優先規則には、以下の 2つがある。
(1) 「最短加工時間規則 (least processing time rule)」
(2) 「A 品目規則 (A-item rule)」
最短加工時間規則は、最短時間で加工しうる仕事を優先するやりかたである。
A 品目規則は、単価の高い物 (high annual dollar item) を優先するやりかたである。
静的な優先規則は、プライオリティ というものは従属的なものであることを考慮していなかった。
動的な優先規則として、クリティカル 比率 (critical ratio) 法がある。
[ クリティカル 比率の調査は、通常、週ごとに実施する。]
(1) 以下の比率を使う。
- 比率 A (手持量 ÷ 発注点)
- 比率 B (残りの計画 リードタイム ÷ 計画 リードタイム)
- クリティカル 比率 (比率 A ÷ 比率 B)
(2) クリティカル 比率は以下のように判断される。
- 1 より小さければ督促対象である。
- 1 より大きければ猶予対象である。
- 1 であれば スケジュール 通りである。
クリティカル 比率を従属品目に使ってはいけない。
従属品目は、通常、大量に払い出すので、払い出し時点では、すでに、比率 A は 1 以下になっている。
払い出し時点では、比率 Bは、まだ、1 である。
したがって、クリティカル 比率は、当然、1 以下になって督促対象になってしまう。
3. 納期に基づく クリティカル 比率
MRP が普及するにつれて、クリティカル 比率は、「納期 (あるいは完了予定日)」 を使うようになった。
{納期 (完了予定日) − 今日の日付} ÷ 残りの計画 リードタイム