1. 限界利益
限界利益とは、製品の売価から変動費を控除した利益をいう。
(1) 固定費は考慮しない (配賦しない)。
(2) 総限界利益のなかから固定費総額を控除する。
2. 変動費率と限界利益率
以下の略語を使う。
(1) S 売上高
(2) V 変動費
(3) F 固定費
(4) M 限界利益
(5) P 純利益
(6) m 限界利益率
(7) v 変動費率
以下の算式が成立する。
(1) S − V − F = P
(2) S − V = F + P = M
(3) M ÷ S = m
(4) V ÷ S = v
3. 損益分岐点
変動費率から観れば、限界利益率は以下のように考えてもよい。
限界利益 = 売上高 (1 − v)
そして、「売上高 (1 − v) = 固定費」 となる点が損益分岐点である。
損益が ゼロ になる売上高を損益分岐点 (break-even point) という。
言い換えれば、売上高と費用が一致する。したがって、売上高が損益分岐点以上になれば利益が生じ、損益分岐点以下になれば損失が生じる。
次回は、変動費率と固定費を計算する最小自乗法を述べる。