1. 戦略と マーケティング 過程
(1) 生産過程は統制可能である。 [ 技術過程として、経営のなかでおこなわれる。]
(2) 販売過程は統制不可能である。 [ 実施は経営の外部で行われる。]
[ 参考 ]
正確に予測したり制御したりすることができない要因のことを 「不確定要因」 という。
組織と環境の関係のなかで、不確定要因には、以下の 2つがある。
(1) 技術の不確定要因
(2) 環境の不確定要因
組織は、機能別・階層別に規整された構成単位であるが、外部の環境に対して、オープン・システム として機能している。
組織構成単位間の相互依存関係に起因する不確定要因を 「技術の不確定要因」 という。
組織と環境との相互依存関係に起因する不確定要因を 「環境の不確定要因」 という。
「技術の不確定要因」 に対する対応が 「組織設計」 戦略である。
「環境の不確定要因」 に対する対応が「企業戦略 (「製品-市場」戦略)」 と 「環境戦略」 である。
環境戦略は、以下の 2つに類別される。
(1) 競争戦略
(2) 共同戦略
2. マーケティング は、以下のように定義されている [ AMA, 1985 ]。
「マーケティング とは、
個人の目的と組織の目的を満足する交換を創造するために、
アイデア・商品・サービス に関する コンセプト の創造、価格、プロモーション、チャネル を
計画し統制する プロセス を意味する」
[ 参考 ]
歴史上、初めて、「マーケティング」 という名称を使った書籍を著した人物は、バトラー (Butler, R.S.)である。
彼は、マーケティング の中心論点を以下の 3つにある、と論述した。[ Marketing Methods and Salesmanship, 1914 ]
(1) 製品の研究
(2) 市場の研究
(3) 市場への到達方法の研究
3. マーケティング を経営の 「市場活動」 として解釈し、購買過程と販売過程を 「市場活動」 として考える。
(1) 販売過程は投下資本の回収である。
(2) 購買過程は資本の投下の過程である。(貨幣資本の生産資本への転化の過程である。)
4. マーケティング は、市場の対象に対する作用の観点からすれば、以下の 2つの作用に類別できる。
(1) 消費者に対して、差別化 (製品差別化と市場差別化)
(2) 販売業者に対して、系列化
5. エイベル=ハモンド (Abell, D.F.=J.S. Hammond) は、ドメイン (domain) という概念を提示した。
[ Strategic Market Planning, 1982 ]
(1) 企業が今日および将来にわたって確立し維持すべき領域のことをいう。
(2) 日本語では、「生存領域」 と訳されている。
(3) ドメイン は、以下の 3つの軸のなかで規整される。
- 顧客集団 (who)
- 顧客ニーズ (what)
- 実現技術 (how)
6. マーケティング 機会を発見するために、以下の 3つの マーケティング 調査が実施される。
(1) 消費者行動分析
(2) 競争分析
(3) 標的市場分析