1. MPS と MRP
(1 ) MPS は、独立需要 (製品ごとの生産量) に対する計画である。
[ 販売在庫 (marketing inventory) を管理する。 ]
(2 ) MRP は、従属需要 (製品を構成する部品) に対する所要量を計算する。
[ 製造在庫 (manufacturing inventory) を管理する。 ]
(3 ) MRP は、以下の情報を基礎資料にして、製造在庫を管理する。
(3-1 ) MPS (マスター・スケジュール)
(3-2 ) 製造部品表 (BON)
(3-3 ) 在庫記録
(4 ) MRP は、資材を計画するために、以下の情報を考慮する。
(4-1 ) 製造部品表 (構成部品をきめる。)
(4-2 ) 設計変更 (将来の計画のなかで考慮される。)
(4-3 ) スクラップ 比率 (製造工程のなかで起こる減損を考慮する。)
(4-4 ) 減耗比率 (在庫記録のなかで起こる減耗を考慮する。)
(5 ) MRP は、以下の変更を考慮する。
(5-1 ) MPS の変更
(5-2 ) 製造部品表の変更
(5-3 ) リードタイム の変更
(5-4 ) ロット・サイズ の変更
(5-5 ) 在庫状態の変更
2. 所要量
(1 ) 所要量には、以下の 2つがある。
(1-1 ) 総所要量 (gross)
(1-2 ) 正味所要量 (net)
(2 ) 総所要量とは、
MPS の製品 アイテム に対して、期間ごとに、所要量を計算する。
(3 ) 正味所要量とは、
総所要量を基礎資料にして、
当該部品の在庫と注残・仕掛かりを引当した後の
実際に手配しなければならない所用量のことをいう。
[ 正味所要量=総所要量 − (在庫 + 注残 + 仕掛かり)]