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I will not make my dishcloth my tablecloth. |
意味論と構文論とを切り離すことは、なかなか、むずかしい。 ゲーデルの「不完全性定理」は、タイプ論理を使って、形式的体系 (算術体系) が「完全性」を証明できないことを示した。ゲーデルの「不完全性定理」では、意味論的解釈と構文論的解釈の2つを導き出すことができる (164ページを参照されたい)。
(1)意味論的解釈
(2)構文論的解釈
(1) 意味論は、指示関係のなかで、「真・偽」を問う。 論理的意味論では、指示関係のなかで、「真・偽」を問うなら、以下の規則を、まず、提示しなければならない。
(1) 生成規則 (許された文の形式を定義する) 記述的意味論 (言語学的意味論) では、以上の規則を、「つよく」適用されない。というよりも、指示規則と生成規則は、どちらかといえば、構文論のなかで、考慮される。逆に言えば、モデルというなら、指示規則も生成規則も提示しないようなモデルはない。 コッド関係モデルは、指示規則・生成規則として、「atomic な」属性値集合を対象にして、直積集合 (あるいは、「対の公理」と「空集合の公理」)を使い、「意味」は、「構造」に対する制約条件として、関数従属性と包含従属性を使って示される。コッド関係モデルは、「完全性 (relational complete)」が証明されたモデルである。
意味論を信奉する人たちのなかに、構文論を軽視する人たちがいるが、意味論のみがモデルではない。たとえ、記述的意味論であっても、指示規則 (限られた領域での網羅性) と生成規則 (文の導出ルール、検証可能性) を提示していないなら、記述された構造に対して、無矛盾性と完全性を請け負うことができないし、「構造」と記述対象との指示関係を検証することもできないので、(モデルではなくて、) 作図作法にすぎない。 データベース設計では--概念設計・論理設計では--、モデルという用語が使われているが--記述対象の性質から判断して、記述的意味論にならざるを得ないが--、極めて、曖昧に使われている。
(注2)
(注3)
(注4)
(注5)
ちなみに、正規形とパターンはちがうことに注意されたい。
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