T字形ER手法のセミナーが終わってから--そのセミナーの講師を小生がやりましたが--、「T字形ER手法は、まだ、改良中ですか。いつ、完成するのでしょうか。」というふうに質問されたことがあります。
僕は、返事に困りました。というのは、「完成」などないから。言い換えれば、つねに、改良をかさねるしかないから。技術であるかぎり、適用環境が次第に変質すれば、技術は、それに対応して、改良しなければならないので、僕が生きているあいだ--そして、だれかが、T字形ER手法を継承してくれたら、その人が生きているあいだ--、改良は続くでしょう。
あるいは、技術が、外見上、変わっていないとしても、技術は、適用のなかで、「ききめ」を、つねに験証されなければならないので、日々、技術の妥当性を検討していて、外見上の同一性が、かならずしも、「完成」を示している訳ではない。
技術の「完成」とは、「中止」にすぎない、と僕は思っています。
(2005年 3月16日)