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We who go to catch are ourselves caught.

 


 コンピュータ関連雑誌は、最新技術とか適用事例を記事にすることを、主な目的としています。或る1つの技術を、数多くの雑誌が報道すれば、あたかも、それが、実地の work-place で、広範に使われているような錯覚に陥るし、さらに、そういう雑誌を読めば、明日にも、「(技術の) 革命」 が起こりそうな錯覚に陥るし、まるで、(それらの動向に対して、) 自らが「時代おくれ」になっているような不安を感じます。実際は、雑誌の報道記事になるということは、広範な (ふつうになってしまった) 技術ではないのです。というのは、犬が人を噛んでも、(当たり前のことは) 報道記事に値しないから。

 雑誌 (業界誌) は、目次を、ざっと、眺めて、どういう新しい技術が トヒ゜ック (the topic) になっているのか、という点を、おおまかに掴んだら、閉じたほうが、精神衛生上、錯覚・不安に陥らないので、良いようです。もし、自らの興味をひくような記事があれば、中身を、丁寧に読めばよいでしょう。

 われわれ実務家 (practitioner) は--とくに、システム・インテク゛レータ や ソフトウェアハウス のように、アウトソーシンク゛ を請け負っている組織は--、システムを確実に作らなければならない、という使命を帯びています。新しい技術が、古い技術を改善・改良していれば、新しい技術を使えば、技術の適用範囲が拡大して、いままで、できなかったことが実現できるようになるかもしれない。そういう意味では、われわれ実務家は、システム作りを改善・改良するために、新しい技術に対して、つねに、関心を抱いていなければならないでしょうね。そのためには、雑誌 (業界誌) を読んでいれば、役立ちます。

 雑誌 (業界誌) を読むコツは、キーワート゛ となっている技術が、「どういう技術なのか」ということを気にしないことです。つまり、キーワート゛ となっている技術を、ハ゜ラメータ (x という変項) として考えたほうがよい、ということです。そして、大切な点は、たとえば、x が、或る事例のなかで謳い文句になっているのなら、「x を使ったのは、どうしてなのか」という点を考えるということです。そういうふうに考えれば、もし、「x を使った理由」が、自らのシステム作り (つまり、事業過程・管理過程の支援) の壁を打破するようなヒントが潜んでいるようなら、つぎに、その技術に関する専門書を、複数冊、読んで、「x は、どういう技術なのか」という点を調べればよいでしょう。

 われわれエンシ゛ニア は、エンシ゛ニア であるかぎり、どうしても、「技術的な すばらしさ」に対して興味を抱きますが、いっぽうでは、事業に対する「ききめ」という点が、われわれエンシ゛ニア に対して、ユーザが期待している点である、ということも忘れてはいけないでしょうね。
 技術を改良する専門家を除けば、われわれエンシ゛ニア は、事業に対する「ききめ」の観点から評価されるのであって、コンピュータ技術というのは、システム・エンシ゛ニア の玩具ではないのであって、事業を進めるための手段である、という点を忘れてはいけないでしょうね

 
 (2005年 8月 8日)

 

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