このウインドウを閉じる

Put your pride in your pocket.

 
 人物批評というのは、酒の席では、非常に愉快な 「話の種」 になりますね。
 ぼく自身は、他人のことを、どうこう批評するのを悪趣味だと思っているので、ほとんど、他人のことに言及しないのですが--2人の 「下衆(げす)い」 奴を除いて (笑)、こきおろすことを、まず、しないのですが--、人物批評を、酒の席での放談として聞き流します。

 他人を引きあいに出す、という行為は、しゃべっている人が、たいがい、自惚れがつよいか、あるいは、他人を引き下ろして、みずから を高めよう (慰めよう) としているか、という いずれかの性質を帯びているようです。つまり、知的節度がない、ということですね。

 ただ、人物批評が、公 (おおやけ) の場でなされるならば、酒の席とは、ちがう意味合いになるでしょう。もし、それが、(酒の席での放談とは違って、) 「意見」として述べられるのであれば、当然ながら、批評となる対象に関して、入念な調査をしていなければならないでしょう。

 幾人から聞いた話によれば、ウェッブに記載される いくつかのページでは、T字形ER手法を引きあいにだして、T字形ER手法を非難しているそうですが--たとえば、T字形ER手法は、RDB 向けの設計技法にすぎないとか--、それを聞いて、ぼくは、驚き と同時に、苦笑を禁じ得ない。そのように非難している人たちが、T字形ER手法を、どの程度に理解しているのか、という点を推測できないけれど、ぼく自身 (その手法を作った本人自身) が、T字形ER手法を実地に使っていて、まだまだ、新しい適用法を気づくことがあります。手法を作った本人自身が、手法を知り尽くしていないし、これからも、手法を追究しなければならないことを痛感している次第です。

 エンジニアであれば、仕事をするときには、まっすぐに、ユーザを観て、手法の 「ききめ」 を考えればよいのであって、下らない対比意識などを抱いている暇はないはずです。

 
 (2005年 8月23日)

 

  このウインドウを閉じる