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Better late than never.

 

 「データ 正規化を したほうが良いとはわかってるんですけど、、、」 と或るひとが言っているのを聞いたことがあります。「わかっている」 とか 「知っている」 というのは、なかなか、「意味」 が 難しい。「知っている」 と言っても、単に 「その ことば を聞いたことがある」 というくらいの意味であることも多いようです。

 もし、「したほうが良いことを知っていて、やらない」 というのであれば、なんらかの理由があるでしょうし、もし、知っていながらやらないのであれば、「無作為の罪」 に問われるか、あるいは、怠惰として非難されるでしょうね。

 英語で、I know of him と I know him という 2 つの似たような言いかたがありますが、「意味」 は、とても、違います。I know of him は、「かれの存在を知っている--名前を聞いたことがあるとか、噂を聞いたことがあるとか」 という意味で、かれのことを詳細には知らないことを示しています。I know him は、「かれに対して、或る程度知っている--かれの性質を知っているとか、つきあいがあるとか」 という意味です。 「know」 は、I know that he is clever. とか I know how it is (how to do it). というように、知っている対象の中身 (性質とか構造とか) を言うことができる。したがって、I don't know Mr. Wittgenstein but I know of him. という言いかたが成立します。

 「データ 正規化をわかっている」 いるなら 「know」 でしょうが、「データ 正規化という ことば を知っている」 なら 「know of」 にすぎないでしょうね。
 もし、「データ 正規化を したほうが良いとはわかっていても、やらない」 のであれば、「because」 を述べることができるはずだから。

 そして、「know of」 として、キーワード のみを知っているにすぎないにもかかわらず、あたかも、「know」 として装うことは、エンジニア としてやってはいけないことでしょうね。

 
 (2006年12月 1日)

 

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