私は、システム・エンジニア という職に就いているので、事業過程を分析する際、管理過程のなかで伝達されている具体的な ことば (事業過程に関与している人たちのあいだで伝達されている 「意味」) という対象を照らしあわせ確かめなければ、事業過程の妥当性を問わない。
言語が実際に使われている しかた が、モデル (modeling) を理想化・空想化させない歯止めになっている。それぞれの企業 (あるいは、事業) には、それぞれの管理の しかた (体系) があるのであって、アンソフ (Ansoff, H.I.、経営学者) 風に云えば、「戦略は組織に従う。」
管理過程・組織過程は、私にとって、ほとんど、「生理学的構成 」 に近い。
言い換えれば、「意識」 (事業過程を コントロール する管理過程) というのは、ジェインズ (Jaynes J.、認知科学者) 風に言えば、「同時進行の自己記述 」 である──勿論、「同時進行の自己記述 」 には、時系列のなかで、「予測 (事前報告、see before action)」 と 「批判 (事後報告、see after action)」 が ふくまれている。
「意識」 は、「反応作用」 であって、毛頭、「観念 (ことばを離れた独立自律の像)」 ではない。
(2008年 4月 1日)