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He who knows nothing doubts nothing.

 

 三島由紀夫 氏は、かれの著作 「小説家の休暇」 のなかで、以下の文を綴っています。

     さてもろもろの現代芸術、わけても小説の分野では、いたるところにまだ浪漫
    主義の亡霊が、コルフ のいはゆる 「主観主義」 の亡霊が影を投げかけてゐる。
    コルフ はかう書いてゐる。「主観主義にとつて 『人間性』 とは、即ち 『個性』
    を、非合理的な独自性を意味する。」特徴的なことは、その結果としてあらはれた、
    主体と客体との決定的な乖離である。

 この文を読んだときに、私は システム・エンジニア たちが同じような罠に陥っていると感じました。「主観主義」 とか 「非合理的な独自性」 という ことば は、かれらが事業過程・管理過程を 「分析する」 ときに顕著に現れる悪癖 (あるいは、悪い性質) を示した ことば でしょうね。

 
 (2008年12月 1日)

 

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