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I'm not an out-Josephing Joseph.

 

 Bloomsbury Thematic Dictionary of Quotations の セクション accidents のなかで、以下の文が私を惹きました。

    My good man, I'm not a strawberry.

    Edward Z (1841-1910) King of the United Kingdom.
    Rebuking a footman who had split cream on him
    The Last Country Houses (C. Aslat)

 ちなみに、footman とは、man-servant who admits visitors, waits at table, etc. のこと。召使いがやらかした ヘマ に対して国王が言った humour (U.S.A. humor) です。私は、こういう humour が大好きです。

 会話中、話し手が ユーモア のつもりで言ったことを相手が まじめに応えてくると座が白けますね──そういう 「シラ けさせる人」 を英語では a killjoy と云うそうです [ 俗語なら、a party pooper ]。

 いっしょに仕事をしている相手が まじめ なのは いいことなのですが、まじめ すぎる 「石部金吉」 (a Joseph) は つきあっていて私が疲れるので、仕事を離れたら、私は そういうひとと つきあわないことにしています──私に限らず、多くの人たちは、そう感じているでしょう。

 「石部金吉」 のほかにも、私が嫌いな連中は、権威を振りかざす ヤツ らとか節操のない ヤツ らです──「私は頭がいいし立派な地位に就いているので、他の人たちは、私に対して尊敬を払うべきだ」 と思い込んでいる ヤツ らとか、発話状況次第で じぶんの belief を コロコロ 変える [ integrity のない ] ヤツ らです。そういう連中の面を見ていると私は反吐がでそうになる。反吐がでては みっともないので、反吐がでないようにするために罵倒することにしています。

  He was given a power disproportionate to his modest mind.

 modest mind は 「おそまつな頭脳」 ということ。この例文は、最所 フミ 氏の著作 (「日英語表現辞典」) から引用しました。私が他人 (ひと) を罵倒するときの きまり文句は 「頭が悪い (modest mind)」。

 他人 (ひと) を罵倒するのであれば、当然ながら、じぶんも非難されることは覚悟していなければならないでしょう。私の人生において、30歳代から今に至るまで、私は非難を ずいぶんと浴びてきました──「若造が えらそうにしている」 とか 「高慢さが芸になっていない」 とか色々と非難を浴びてきました。それほどの長い年月のあいだ非難されてくれば、非難に慣れてしまって、非難は心地よい音楽のように聞こえてきます (笑)。意外なことに、権威を振りかざす連中は非難されると逆上する (あるいは、狼狽えるか、めげる [ 落ち込む ])──産 (うぶ、naive) なのかもしれない。かれらは皮肉を言うことができても ユーモア を言うことができないという同質性がある。他人に対して非難・皮肉を言うのであれば、じぶんで じぶんを笑い飛ばすくらいの ゆとり を持っていてほしいですね。われわれが権威を振りかざしても、Edward Z ほどの権力を持っていないのだから。

  I'm not an out-Josephing Joseph.
  (私は、「石部金吉 金かぶと」 じゃない。)

 
 (2010年12月16日)

 

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