Bloomsbury Thematic Dictionary of Quotations セクション dreams のなかで、以下の文が私を惹きました。
Castles in the air - they're so easy to take
refuge in. So easy to build, too.
Henrik Ibsen (1828-1906) Norwegian dramatist.
The Master Builder, V
Castles in the air は、日本語で言えば 「砂上の楼閣」 (Houses built on sand) の意味で、基礎 (礎石) が弱いために忽ち崩れてしまう事柄──例えば、とうてい長続きしない儚 (はかな) い、頼りない計画──の喩えですね。
自分の一存でどうにもならない 「現実」 に較べたら、自分の頭の中で描いた夢想は如何様にでも拵える事ができるので、その夢想に浸っていれば気持ちがいいでしょうね、きっと。私の仕事で云えば、モデル を論ずる際に、「現実」 を観ないで、頭の中で 「概念」 を弄 (いじ) っているほうが思い通りになるので気楽だし、しかも本人はいっぱしに考えている気になる──私は、モデル を論じた書物を幾つか読んで来て、そういう castles in the air の様な モデル を多数観て来ました (苦笑)、そういう書物を読んで 「御本人は、これで (プロフェッショナル として) 真面目に考えているのだろうか」 と疑わざるを得なかった。モデル 技術については、本 ホームページ の 「データ 解析に関する FAQ」 で綴っているし、Twitter (@satou-masami) でも つぶやいているので、ここでは、もうクドクドと述べないで置きます。
先日、英語の書物を読んでいたら次の表現を眼にしました──
You're speaking from opinion, but I'm speaking from facts.
法廷論争で そう反論されたら、アウト (負け) でしょう。「事実」 を否定する事は誰にもできない。もし、「事実」 を否定すれば、当人は 「それを認めたくない (I don't want to know the bare fact says)」 という選り好みを言っているのであって、我が儘にすぎない (証明にはならない)。「LAW&ORDER」 という テレビ 番組 (アメリカ の テレビ 番組) は私の大好きな ドラマ の一つで、日本で放送されている シリーズ をすべて観ているのですが [ ゲーブル・テレビ の Super! drama TV チャンネル で放映しています ]、シーズン 6 の一話の中で、判事 (Sam Waterston 氏が演じている DA) が (勾留されている) 被疑者に 「司法取引」 を持ち掛けた時に、被疑者の弁護士が判事に向かって次の様に云いました──
You assume some evidence?
こういう感覚を、事業を分析する [ 事業の現状を調査する ] システム・エンジニア たちは果たして持っているかしら?
(2012年12月 1日)