< anti-computer-20180915
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Took many cooks spoil the broth. (Proverb)

 

 Bloomsbury Thematic Dictionary of Quotations セクション Help の中で、次の文が私を惹きました。

    Scratch my back and I'll scratch yours.

    Proverb

 
    Two heads are better than one.

    Proverb

 
 引用文の一番目は、日本の諺 「魚心あれば水心」 ということかな──Mutual backscratching のこと、やや不正な取引の匂いがしますね (笑)。いい意味であれば、「相身互い身」 (互助) ということかな。
 引用文の二番目、日本の諺でいうなら、「三人寄れば文殊の知恵」 ということでしょうね。

 引用文の一番目が胡散 (うさん) 臭いのは、「応報」 が要請されているからでしょう──ビジネス では、有償な (しかも、第三者に対するよりも有利な互恵条件を与えるための)「平等 (あるいは、等価交換)」 という観点に立つのは当然でしょうが、友情・恋愛・信仰などにおいて mutual backscratching (応報) をもとめるのは、たいがいの人たちは眉をひそめるのではないかしら。というのは、「応報」 には、損得の計算が入るので。(ビジネス 以外では──日常生活でも、売買契約・賃貸契約・借入契約などの契約は ビジネス 行為にふくめて私は考えていますが──) 自分の為したことに対して見返りを期待するのは さもしい態度だと私は思っています。つきあいの中に損得を持ち込む人には私は近づきたくない。

 私は元来 ナマケモノ なのかもしれないのですが、損得を チマチマ と計算するのが苦手 (嫌い?) です。たいがいのことについては、許容範囲──たとえば、自分が為す行動であれば timefence (期限)、自分が使用する金銭であれば使用可能額の最高額 (限度額)──を決めて、その範囲以内であれば、細かなことを いちいち考えない。細かなことで苛々するのは嫌いな性分なので。私は、この やりかた を仕事 (ビジネス) にも適用しています──やりたいこと (what I want/need to do) のみに集中したいので。こういう やりかた は、ファイナルシャル・プランナー の目から観れば、「杜撰 (ずさん) である」 と言われるかもしれないのですが、私には生活するうえで快適な やりかた です。

 引用文の二番目は、私は まったく同感です。言説とか思想について言えば、独りで考えていると、bias (先入観など) を排除しているつもりでも、論説の組み立てが興に乗れば どうしても bias が混入する危険性が高い。二人でいっしょに検討していても、二人とも似たような bias を持っていたら、二人で検討している意味がないでしょう。私は相手に devil's advocate (わざと反対の立場にたって論ずる) になることをもとめます。この やりかた は、私が 30歳代の頃、私の上司であった ビル・トッテン 氏から学びました。これは、debate の形態です。もし相手がいない場合には、私自身が一人二役を演じます──自分が立てた論に対して、数日後に [ 自分の論説を組み立てた熱意から醒めた頃に ] 自分自身が反対の立場にたって査読します。私は、「これしかない (no choice but to do it)」 という決めつけが大嫌いです。「これしかない」 という決めつける態度は、現実を見くびってはいないか?

 
 (2018年 9月15日)

 

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