周到に準備された作戦は、丁寧に採択されると同時に大胆に忘れ去られなければならない。「作戦そのまま」と「作戦離れ」----この間一髪に、「奇策」と云われるような着想が生まれ出る。「奇策」とは、単なるマヤカシではなく、蓄積された知識の「開花」である。
ウィトゲンシュタイン氏の次の言葉は印象的である。
(窓のない部屋に入って、どのようにして、出ようか、考えあぐんでいたら、)
もし、百八十度うしろを向くと、ドアが、はじめから、ずっと、開きっぱなし だったことに気がつく!
(2004年12月16日)