ひとつの作品を比べたら、アマチュアが、プロフェッショナルに優ることがある。 もし、そうだとしても、プロが、シロートに比べて、力量がないことにはならない。作品を比較するなら、 10本の作品を比較すべきだ。プロは、専門職域のなかで、survive しなけれ ばならない。 一作では、プロにはなれない。作品の「完成」に対して酔い痴れるのは、シロートである。
代表作は、ふつうなら--天才を除いて--、多作のなかで生まれ、たとえば、作品 10 冊のなかで、3 冊が秀逸であれば、 プロと称してもよいのではないか--文学史のなかに名を刻んだ作家たちの作品を読んで、そう思う。
(2005年 5月23日)