ローマ の神殿の円柱を想起させる、ケ゛ーテ の荘厳さ・健全さ・力強さ。
かれは、エッカーマン との対話のなかで、弱々しくて病的で虚弱なものを浪漫
的 (ロマンチック) とよび、力強く新鮮で明るく健全なものを古典的 (クラシック)
といっている。ウェルテル の浪漫性を経て古典性に至った ケ゛ーテ への憧れ。
浪漫的な私が、病的な嗜好を脱して古典的になるには、今一番欠け
ているのは、自分の感情の幾つかを殺ぎ落とすという冷徹な態度であろう。
力強さ・健全さ・厳格さを表現するには、単純な構造を打ち立て継続すること。
(2006年 4月23日)