孤独感に堪え切れないで、町をあてどもなく歩き、話し相手があれば、
ここぞとばかりにしゃべりまくったところで、熱に浮かされた会話のあと
に残るのは、言うに言われぬ空しさばかり。安まりはない。二人の接点を
見い出そうと、言葉は、勢い、議論にも近い呈を帯びる。しかし、会話のあと
では、ともに、いかに べつべつの人間であるかを痛く感じる。不安は増すばかり
である。
孤独が平癒することなどない。----孤独に浸る以外にはない。理解を求める思いを、ひっぱたいて
は、よろめきながらも、一歩一歩踏み出していかなければならない。
(2006年 9月23日)