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Knowledge without practice makes but half an artist.

 



 和歌の名人といえども、和歌の作法を教えることができても、作歌の 「奥義」 を ことばで教えることはできまい。

 西行 (歌人) 曰く、「全ク奥旨ヲ知ラズ」。

 
 実践を重んじた禅は、「教外別伝」 「不立文字」 「以心伝心」 (悟りは文字・言説をもって伝えることができないということ) を唱えながらも、いっぽうで、典籍を数多く遺している。

 言い難い状態を言い表すために、ことば と真っ直ぐに向き合わなければ思想の形成はないのかもしれない。行為は、言語を呪いつつも、伝承されるためには、みずからの すがたを写像する言語を 「鏡」 にしなければならないかもしれない。そして、歴史とは、ことばの広大な博物館なのかもしれない。

 荻生徂徠 (儒学者) 曰く、「世ハ言ヲ載セテ以テ遷ル」。

 そして、「伝わる」 ということは奇蹟に近い。

 
 (2007年 2月16日)


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