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They looked straight at him, and Peter said, "Look at us!" (Acts 3:4) |
人生とは極めて真面目な芝居であり、出来るだけ上手
私は芸術家ではないので、私の エンジニア としての仕事 (モデル 作成技術をつくるという仕事) の観点から芸術の制作について類推すれば、芸術の表現とは作家が感じた モノ (something)を再造する技術であって、先ず造られるべき モノ のすがたが心のなかで わかっていなければならないでしょうね。その モノ を的確に表現できる技術を駆使できる人が芸術家であって、その モノ を感知してはいるが表現できる技術をもっていない人たち (「眼高手低」 の人たち) が鑑賞者となるのでしょうね。
芸術家の目的は、じぶんの描こうとする モノ を人々に納得させるようにすることであって、鑑賞者たちがそれに感応するのでしょう。芸術は、実生活のなかで実用として役に立たないかもしれないけれど、人々の精神 (魂と云ってもいい) を揺さぶる。そして、鑑賞者 (審美眼を有する人たち) が芸術を批評して、その批評が次の芸術を生むこともある。たぶん、われわれは批評するとき、作品を判断するよりも じぶんを判断しているのではないか (少なくとも、私はそうです)。同じようなことが人生についても言えるでしょうね、それが小林秀雄氏の この文の主旨でしょう。
小林秀雄氏は、彼の他の評論 (「様々なる意匠」) のなかで次の文を綴っています──
人は如何にして批評というものと自意識というものとを
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