2005年 9月 1日 |
基準編-11 対照表 |
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2010年 8月 1日 補遺 |
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T字形 ER手法は、(コッド 関係 モデル を起点にして、) 以下の前提に立って、作られている。 (1)
「主語-述語」
形式を使って、実体主義を前提にする (主体を、まず、認知する)。 それらを前提にすれば、「resource」 どうしのあいだには、対照表を作る。対照表は、数学的に言えば、主体集合の集合である (「集合の集合」 である)。コッド 関係 モデル の正規形は、単純定義域とされるので、コッド 関係 モデル の観点に立って、対照表を検討すれば、対照表は 「非正規形」 である。その点を、「黒本」 では、以下のように認めている。 DOA
の一派および
OOA
の一派が、「対照表」
を 「データ の冗長性」 である、と非難したが、 対照表は、コッド
関係 モデル の観点に立てば、複合定義域であって、正規形ではない。 (1)
2項関係が、3項態となる。(すなわち、3項関係が、新たな主体を作る。) (1) は、(「F-真」 を示す) 「event」 として、認知される主体である。すなわち、「集合の集合」 が、新たな 「主体」 を指示する。しかし、その主体には、認知番号が付与されていない。「オブジェクト 指向による分析・設計」 を謳っている人たちは、少なくとも、対照表が 「集合 オブジェクト」 であることを気づいても良さそうなのだが、、、。対照表は、そもそも、「集合 オブジェクト」 を意識して作られた。したがって、正直言って、「オブジェクト 指向による分析・設計」 を謳っている人たちが (対照表を好意的に迎えることはあっても、) 対照表を非難することを、小生は思いだにしなかったのだが。 T字形 ER手法では、(単純定義域の entity を起点にして構成される) 「対照表」 「対応表」 「再帰表」 は、いずれも、「集合 オブジェクト」 か 「組 オブジェクト」 として構成されている。 1つの手法を使って、データ 設計と事業解析と アルゴリズム I/O 化を、同時に実現しようとすれば、そういう やりかた (「entity を セット に翻訳する正規形」 と 「オブジェクト」 の混成) をするしかなかった。 □
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[ 補遺 ] (2010年 8月 1日) 「対照表」
は、「和集合」 です──すなわち、f
(x, y) を
ひとつの集合として考えることができます。あるいは、ZF
の公理系のなかの
「対の公理」 「和集合の公理」 「置換公理」
を使って、ひとつの集合として考えることができます。そして、その
「和集合 (集合を メンバー とする集合)」 に対して、性質 f
(x) を認めることができれば──TM
では、entity
を並べるための性質として
「日付」 を考えているので、「和集合」 に対する f
(x) として
「日付」 を考えれば──、「和集合 (集合を メンバー とする集合)」
を ひとつの 「事態」 として考えることができます。 「対照表」
が真 (事実的な F-真)
であるのは、その性質として、「日付」 が帰属しているか、 そのときに限り、「対照表」
は、F-真であって、なんらかの
「事態」 を指示します。 そもそも、「対照表」
を構成するようにした理由は、null
に対応するためでした。 { 従業員番号、従業員名称、・・・、部門 コード (R) }. 「従業員」 と 「部門」 との写像では、まず、全域関数が考えられています──すなわち、すべての従業員は、かならず、しかじかの部門に対応する、と。しかし、「配属されていない」 従業員も存在するでしょう──すなわち、写像が部分関数になる、ということ。その対応の 「場合分け」 を考えるために──すなわち、2項関係では、4つの可能態 { (T, T), (T, F), (F, T), (F, F) } が生じるので──、「真理値表」 として 「対照表」 を導入したのが、そもそもの動因でした。null は 「値が充足されていない状態」 であって、モデル 上、「真」 を問えないので、null を除去することが そもそもの目的でした。null の使用を認めるのであれば、4値 ロジック を使わなければならないのですが──コッド 氏は、それを薦めていましたが──4値 ロジック は 「使いにくい」 ので、私は、古典的な 2値 ロジック (真か偽かを問える ロジック) を使いたかった。 「対照表」 が 「真理値表」 として作用して 2項の値が 「真」 であるときに、いったい、どのような現実的事態を指示するのか──言い換えれば、「集合の集合」 (という形式となる 「和集合」) を第一階の述語で対応するためには、どうすればいいのか──が論点になるのです。そのために、私は、前述した 「『解釈』 の制約規則」 を置いた次第です。 |
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