2006年 2月16日 |
応用編-2 「在庫」 は entity か |
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2011年 1月16日 補遺 |
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「在庫」
は対照表 (「倉庫.
棚.
商品.
対照表)
である。 (1)
継続記録法 継続記録法は、継続的な帳簿記録を使って 「在庫」 を計算するやりかたであり、以下の等式が成り立つ。 期首在庫残高 + 当期入庫数 − 当期出庫数 = 期末在庫残高. なお、在庫商品には、減損・損失が起こったりするので──たとえば、摩耗とか紛失など──、実地に棚卸しをして計算される実地棚卸高に比べて、帳簿棚卸高のほうが超過する現象が起こる。それらの減損・減耗は棚卸減耗損として計上される。本節で示した データ 構造は、継続記録法を前提にしている。 「在庫」 は、対照表であると前述したように、「倉庫」 と 「棚」 と 「商品」 という事実的な 「F-真」 概念を前提にした 「L-真」 概念である。継続記録法は、「L-真」 を担保した計算式である。いっぽう、実地棚卸法は、実査立会を前提にしているので、「F-真」 (棚卸商品──すなわち、商品──を実査すること) を検証する。 ちなみに、本節では、「1つの entity から派生する複数の対照表は統合できる」 ことを述べているが、以下のように考えれば妥当であることが理解できる。 (p∧q) ∧ (q∧r) ≡ p∧ (q∧q) ∧ r ≡ p∧q∧r. (p∧q) と (q∧r) は、それぞれ、対照表を示している──「倉庫. 棚. 対照表」 と 「棚. 商品. 対照表」 を示している。すなわち、p は倉庫 コード を、q は棚番号 を、r は商品番号を指示している。 □
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[ 補遺 ] (2011年 1月16日) 本
エッセー で示した論理式 (p∧q)
∧ (q∧r)
は、「在庫」
の記号演算として「間違っています」。申し訳ない。 (p ∧ q) ∧ r. というのは、「商品」 は、倉庫のなかに設置された棚、すなわち 「倉庫. 棚. 対照表」 と関係を構成するのが正しいので──逆に言えば、「棚. 商品. 対照表」 は無意味だということ。 対照表の性質・文法は、以下のように覚えてください。 (1)
構文論上、「resource」
の束として扱う。 (2)
意味論上、基本的には、「event」
として 「解釈」 する。 したがって、本 エッセー で述べた構成を TMD にすれば、以下のような構成になります。 { 倉庫 コード、・・・}. { 棚番号、・・・}. { 倉庫 コード (R)、棚番号 (R) }. [ F-真 ] { 商品番号、・・・}. { 倉庫 コード (R)、棚番号 (R)、商品番号 (R) }. [ F-真 ] <-- これが 「在庫」 |
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