2006年 5月 1日 |
応用編-7 「構造」 と 「view」 (対照表) |
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2011年 4月 1日 補遺 |
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本節では、対照表の性質として、以下の 2点を示している。 (1)
「構成表 (真理値表)」 そして、これらの 性質をもっていない対照表を 「view」 として排斥している。言い換えれば、対照表として生成された構造が、データ 構造として認められる──あるいは、認められない──「規準」 を述べようと試みているが、曖昧なままに終わっている。 曖昧なままに終わった原因は、意味論を適切に記述できなかった点にある。 (1)
{部 コード (R).
従業員番号
(R)、日付}. もっとも、課に配属された 「日付」 が、部に配属された 「日付」 と同じになるので、{部 コード (R). 従業員番号 (R)、日付} のなかの 「日付」 は、「重複」 になるが。 たとえば、{営業所. 部. 課} というふうに組織が構成されていて、それぞれの組織単位の関係では、{営業所. 部} は 「1-対-複数」 で、{部. 課} は 「1-対-複数」 として、それらの組織単位の値は、すべて、充足している──null がない──とする。辞令は、課の単位で発令されるとする。とすれば、以下の対照表は、すべて、「論理的に妥当である」 とも言える。なぜなら、以下の対照表のすべては、「日付」 を仮想することができるから──すなわち、「event」 として認知される要件を満たしているから。 (1)
{営業所 コード (R).
部
コード (R)、日付}. もし、これらの対照表のすべてに対して 「日付」 を想像してみれば、(1) および (2) は、そういう組織が編成された事態を示し、(3) は、辞令が発令された事態を示している、とも言える。しかし、もし、(1) および (2) に対して、「日付」 を付与することが 「無意味」 なら──管理の対象としないなら──{営業所 コード (R). 部 コード (R)} および {部 コード (R). 課 コード (R)} は、文法上、構成されても、「無意味な」 ──つまり、事物を言及していない──対照表である。しかし、これらを、文法上、統合した {営業所 コード (R). 部 コード (R). 課 コード (R)} は、「組織構成」 を言及している。とすれば、(1) および (2) が、もし、「日付」 を付与されないとして、「無意味な」 構成表であるとして消去されたら、それらを統合した構成表は、文法上、生成されないことになってしまう。言い換えれば、「組織 (『結果』 としての組織、organized/organization)」 という概念 (「反復する抽象的な事物」) が、あらかじめ、認知されていて、それを構成するための 「組織 (『過程』 としての組織編成、organizing)」 として、(1) および (2) が (2項関係の文法上、) 前提にされていると解釈するのが妥当であろう。単純に言い切ってしまえば、{営業所 コード (R). 部 コード (R). 課 コード (R)} という 「反復する抽象的な事物」 を構成するには、「組織編成」 ({営業所 コード (R). 部 コード (R)、日付} および {部 コード (R). 課 コード (R)、日付}) という事実的事態が先行していなければならないことを 「要請している」。 言い換えれば、「日付を付与できるかどうか」 という性質は、対照表の真・偽を判断するための必要十分条件ではない──十分条件であっても、必要条件ではない。たとえば、以下を考えてみる。 (1)
{営業所 コード (R).
部
コード (R)、課
コード (R)}. いずれの対照表も
「日付」 を仮想することができる。 (1)
{商品コード (R)、取引先
コード (R)}. (1) には、「日付」 は帰属しない。もし、(1) に 「日付」 を付与すれば──かつ、数量を付与すれば──(2) と 「意味」 は同じになってしまう。(1) は、(2) に対して、商品と取引先が、受注に関与するしかた (制約) を記述している。商品と取引先が受注に関与して構成する 「反復する抽象的な事物 (「条件」)」 を 「真」 とするかどうか──対照表が 「resource」 として作用するかどうか──が問われるのである。(注意) 以上のように考えてみれば、{部 コード (R). 従業員番号 (R)} および {課 コード (R). 従業員番号 (R)} は、もし、「日付」 が帰属しないなら、「event」 を言及しないし、なんら、「真」──1つの独立した最小の 「有意味な単位」──を構成していないことが理解できる。そして、もし、「日付」 が帰属しても、いっぽうで、「組織 {営業所 コード (R). 部 コード (R)、課 コード (R)} が 「真」 として合意されているのならば、その 「日付」 は、「組織」 と従業員の関係 「配属 {営業所 コード (R). 部 コード (R)、課 コード (R)、従業員番号 (R)}」 のなかで記述されなければならない。したがって、本節では、{部 コード (R). 従業員番号 (R)} および {課 コード (R). 従業員番号 (R)} を 「view」 と云っている。そして、それらが 「view」 にすぎないと判断している点は正しいが、本節の説明は、的外れである。すなわち、本節で検討されなければならなかった点は、1つの独立した最小の 「有意味な単位」 を判断する 「真」 概念であった。それ (「真」 概念) を、「黒本」 では、気づいていなかった。「真」 概念は、2005年に出版した 「データベース 設計論--T字形ER 〜関係 モデル と オブジェクト 指向の統合をめざして」 (通称、「赤本」) のなかで言及した。
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[ 補遺 ] (2011年 4月 1日) 取り立てて補足説明はいらないでしょう。 |
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