2006年 6月16日 |
応用編-10 対照表が マスター・ファイル ?! |
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2011年 5月16日 補遺 |
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本節は、いま、読み返してみると、「赤本」 (「データベース 設計論──T字形 ER」、2005年出版) の最終 ページ に示した 「組 オブジェクト」 に通じる論点をふくんでいる。本節では、以下の例を示している。 会社 部門 会社.
部門.
対照表 (1) 会社 コード の値として、A と B がある。 (2) 会社 コード の値として、01 と 02 がある。 (2)-1 01
は
「経理部」である。 (3) (会社 コード、部門 コード) の値として、 (3)-1 A01
は
「経理部」である。 「赤本」 の最終 ページ に示した例は、以下の構成である。 銀行 支店 銀行.
支店.
対照表 「銀行. 支店. 対照表」 は 「組 オブジェクト」 になるが、「会社. 部門. 対照表」 は 「組 オブジェクト」 にならない。「会社. 部門. 対照表」 では、ひょっとしたら、みずからの組織のなかで使っていた部門 コード──適用区域が限られていた部門 コード──を、(適用区域を超えて) 「連結」 向けに流用したがために生じた混乱かもしれない。 □
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[ 補遺 ] (2011年 5月16日) 本 エッセー で述べた例は、対照表が 「event」 とも 「resource」 とも判断できない典型例のひとつです。そして、対照表は、元来、「集合 オブジェクト」 の性質をもつのですが、ときに 「組 オブジェクト」 の性質をもつという典型例のひとつです。対照表の こういう性質は実地に使う場合に便利と云えば便利なのですが、ロジック 上 説明するのが とても難しい。 対照表の この性質を きっちりと判断するためには、たぶん、タイプ 理論 (theory of types) を導入して、階を 1つ上にあげればいいのでしょうが、TM は セット 概念を使って第一階で演算することを基本形にしているので、タイプ を使わない。もし、タイプ を導入すれば、TM を根柢から作り直さなければならない。ただ、現時点で、TM は、2点を除いて──「event」 概念・「resource」 概念の導入と 多値関数の ファンクター を除いて──整合的で、かつ、実地の使用において ききめ を実証しているので、TM を根柢から作り直す必要性を私は認めていない。したがって、対照表が 「組 オブジェクト」 の性質を示す場合には、それはそれでいいと思う。 勿論、「レーヴェンハイム・スコーレムの定理」 が示すように、タイプ を導入して他の公理系を作ることもできると思うのですが、今の私には それを探究する──タイプ を前提にした他の理論体系を作る──ほどの熱意がないので、だれか それを作ってくれることを期待します。 |
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