2006年 7月16日 |
応用編-12 サブセット の階層順位 |
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2011年 6月16日 補遺 |
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本節の記述
「サブセットの階層順位」 は、誤解を与える言い回しだと思う。 その観点 (同値類) から判断して、以下の記述は正しいが、右 ページ (79 ページ) に示した図は、誤解を与える危険性が高い。 (1) 異質な部類に属する コード が 「混入している」 と上下関係を識別しにくい。 (2) 正論を言えば、1つの entity の中に、dissimilar な種別コード が併存することなどあり得ない。 (3) 1つの entity の中に、dissimilar な データ が混入しているなら、「みなし エンティティ」 を使って措置する。 ┌─────────────────┐ ┌─────────────────┐ │ 従業員 R│ │ 従業員. 性別 VE│ ├────────┬────────┤ ├────────┬────────┤ │従業員番号 │従業員区分コード│ │従業員番号(R)│性別 │ │ │ ├┼───┼┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ └────────┴────────┘ └────────┴────────┘
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[ 補遺 ] (2011年 6月16日) 「サブセット の階層順位」 を テーマ にしたのであれば、「多重継承」 を説明すべきだったと思う。 サブセット は、「切断」 を原則とするので、「上下の階を入れ替えても、『意味』 が通じるのであれば」、それは 「多重継承」 の現象と判断して間違いないでしょう。したがって、「多重継承」 であれば、「そのもの-の」 性質ではないと判断される 「性質」 を (TM の規則では、) VE として扱うのが適正です──その措置が本 エッセー で記されている措置です。 しかし、厄介な点は、「そのもの-の」 性質を いかなる規準を使って判断するのか という点です。勿論、数学的論理規則には、そういう規準はない。「『常識』 で判断するしかない」。この点が、「関係主義」 を基底に モデル 規則を作っても、ときどき、顔をだす 「実体主義」 的な視点です。たとえ、「観察述語」 「観察可能な特徴」 という概念──物理的対象の性質 (あるいは、関係) が、適当な条件の下で、与えられた事態の中に現れるか現れないかという点を直接の観察によって確かめられること──を援用しても、曖昧さを免れる訳ではないでしょうね [ その理由については、拙著 「モデル への いざない」 32ページ・33ページ を参照して下さい ]。 |
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