2006121

応用編-21、応用編-22 HDR-DTL

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2011111日 補遺

 



 「黒本」 では、HDR-DTL を、整合的に説明できなかった。「黒本」 では、HDR-DTL が どのような現象 (「構造」) なのか を、応用編-21 および応用編-22 96ページ から 99ページ まで) で検討していて、しかも、「間違った判断 (「相違の サブセット」 の例外として扱うこと)」 を下している。

 HDR-DTL 構成を整合的に説明するためには、クラス 概念を使って、具象 カテゴリー と ファンクター として考えれば妥当であることに気が付いたのは、「論考」 を執筆した後であった。すなわち、或る数学的構造をもつ集合 (HDR および DTL) を集めた 1つの クラスと、そのような集合間に成立する関数の クラス との組を具象 カテゴリーと云い、この関数の クラス を ファンクター と云う。この数学的構造は、TM’ 上、「概念的 スーパーセット」 として扱われる構造である。TM (および TM’) 上、HDR-DTL は、「独特な記法」 になっているが--その記法は、数学的構造として検討する前から使われていたのだが--、期せずして、具象 カテゴリー を示す構造になっている。
 しかも、HDR-DTL を 「多値」 のなかで、「多値の OR 関係」 に対比して、「多値の AND 関係」 として扱えば良いことに気が付いたのは、「赤本」 を執筆したときであった。

 以上を まとめれば、HDR-DTL は、TM (および TM’) 上、「概念的 スーパーセット」 かつ 「多値の AND 関係」 として扱うのが妥当である。

 
多値の OR 関係

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 │       商 品      R│     │     商品. 単価種別   MO│
 ├────────┬────────┤     ├────────┬────────┤
 │商品コード   │商品名称    │     │商品コード(R)│商品単価    │
 │        │        ├┼───<│        │単価種別コード │
 │        │        │     │        │        │
 │        │        │     │        │        │
 │        │        │     │         │        │
 └────────┴────────┘     └────────┴────────┘

 

 
多値の AND 関係

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             │       受注      MA│
             ├────────┬────────┤
             │受注番号    │        │
             │        │        │
             │        │        │
             └────────┼────────┘
                      |
                      × (概念的 スーパーセット)
                      ↓
          ┌───────────┴───────────┐
          |                       |
 ┌────────┴────────┐     ┌────────┴────────┐
 │      受注HDR      │     │      受注DTL      │
 ├────────┬────────┤     ├────────┬────────┤
 │受注番号    │受注日     │     │受注番号    │受注数     │
 │顧客番号(R)   │        ├┼───<│明細行番号   │        │
 │        │        │     │商品番号(R)   │        │
 │        │        │     │        │        │
 │        │        │     │         │        │
 └────────┴────────┘     └────────┴────────┘

 

 
 ちなみに、MO Multi-value OR の略称で、MA Multi-value AND の略称である。



[ 補遺 ] 2011111日)

 HDR-DTL は、「T字形 ER法」 では随分と悩まされた論点でした──「T字形 ER法」 では、整合的な説明ができなかった。TM では、HDR-TDL を 「合成関数」 (あるいは 「ファンクター」) の観点で説明しています。
 「反 コンピュータ 的断章」 (20061123日) を併読していただければ幸いです。







 

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