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  ● QUESTION   営業所区分 コート゛ と特約店種別 コート゛ は、サフ゛セット として、どちらが上位になるのか。
  ▼ ANSWER   どちらか (たぶん、特約店種別 コート゛) を VE として扱えばよい。


  やっかいな論点です。というのは、階の関係 (種別 コート゛) と包含関係 (区分 コート゛) が混成になっているから。以下の例題を使いましょう。

 (1) 営業所 コート゛ を認知番号 (identifier) にして、営業所 entity が成立している。
 (2) 営業所 entity には、以下の 2つの コート゛ が帰属している。
   (2)-1 営業所区分 コート゛
   (2)-2 特約店種別 コート゛
 (3) 営業所区分 コート゛ には以下の 2つの値を附与されている。
   (3)-1 1 = 国内営業所
   (3)-2 2 = 海外営業所
 (4) 国内営業所には、特約店種別が記述されている (海外営業所には、特約店種別はない)。
 (5) 特約店種別 コート゛ には以下の 2つの値が附与されている。
   (5)-1 1 = 支所 (支店)
   (5)-2 2 = 特約店 (支配力基準から判断して、支所と同じ扱いをしている特約店)

 国内営業所と海外営業所は、営業所に対して 「包含関係」 にある。つまり、国内営業所と海外営業所は営業所の サフ゛セット である。しかし、国内営業所が 「支所」 であるか 「特約店」 であるか、という性質は、営業所の内的特徴 (同じ性質のなかでの区分) ではなくて、営業所とは別の観点から附与される外的特徴 (異なる性質の上下関係) である。したがって、階の関係のなかで成立する性質である。

 したがって、営業所区分 コート゛ は サフ゛セット として記述できるが、特約店種別 コート゛ は サフ゛セット として扱うことができない。営業所区分 コート゛ と特約店種別 コート゛ は、1つの サフ゛セット 体系のなかで記述できないので、以下のように、特約店種別 コート゛ を 「みなし entity」 として扱うのが正しい。

 [ 例-1 ]

  営業所: {営業所 コート゛、営業所名称、...}. [ R ]
        │[ 営業所区分 コート゛ ]
        ├国内営業所
        └海外営業所

  営業所. 特約店種別: {営業所 コート゛ (R)、特約店種別 コート゛、...}. [ VE ]

 しかし、もし、以下の点が成立するのなら、特約店種別 コート゛ を 「みなし entity」 として扱うことはできない。
 (1) 営業所は、支所あるいは特約店に類別される。
 (2) 支所は、国内営業所と海外営業所に区分される。

 すなわち、特約店種別 コート゛ が営業所 コート゛ の高階にある。とすれば、クラス 概念 (異なる性質の上下関係) と セット 概念 (同じ性質のなかの区分) が混成になってしまう。ただ、ひとつの言語 ケ゛ーム (ヒ゛シ゛ネス) のなかで、たとえ、クラス 概念と セット 概念が混成になっていても、「支所と特約店の類別」 のほうが 「国内営業所と海外営業所の区分」 よりも重視されていて、営業所の構造を記述しなければならないのなら、種別と区分の重要度を判断して、以下のような 「構造」 を構築せざるを得ない。

 [ 例-2 ]

  営業所: {営業所 コート゛、営業所名称、...}. [ R ]
        │[ 特約店種別 コート゛ ]
        ├特約店
        └支所
          │[ 営業所区分 コート゛ ]
          ├国内営業所
          └海外営業所

 以上の考えかた--種別と区分は、「重要度」 を判断して構造を構築する、という考えかた--を拡張すれば、[ 例-1 ] を以下のように記述することも「容認できる」。

 [ 例-3 ]

  営業所: {営業所 コート゛、営業所名称、...}. [ R ]
        │[ 営業所区分 コート゛ ]
        ├海外営業所
        └国内営業所
          │[ 特約店種別 コート゛ ]
          ├支所
          └特約店

 とすれば、「上下関係の階層のなかで」、[ 例-2 ] は、支所かそうでないか、という点が重視され、[ 例-3 ] は、国内か海外か、という点が重視されている、というふうに判断しても間違いはない--クワイン 氏が提唱しているように、「クラス と セット は同じである」 と考えたほうが、「構造化」 をやるには 「便利」 なのかもしれない
 ちなみに、「種別 コート゛」 は、「多義」 のなかで先行関係を記述する コート゛ として使われることも思い出してほしい




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