江戸時代 (全般、中級編) >> 目次 (テーマごと)



 江戸の生活を概説した史料・資料を記載します。

 次回は、「江戸時代 (武士の生活、中級編)」 を記述します。



[ 読みかた ] (2007年 7月 1日)

 江戸時代の庶民の生活様相は、昭和時代のそれに次いで、私が興味を抱いている調査事象です。私が、どうして、江戸時代の庶民生活に興味を抱いているのかと言えば、たぶん、文書として遺された史料が豊富で、文献を閲 (けみ) しながら具体的な事象を想察しやすいからかもしれない。江戸時代以前となれば、文献が少ないので、われわれ シロート が歴史事実を調査しようにも、調査が難しいでしょうね。史料とは、文献 (文書) のほかにも、遺跡などの史跡もふくんでいるのですが、史学の専門家でない われわれ シロート が史跡を訪れて調査することは、まず、できないでしょう。したがって、われわれ シロート が歴史を学習するのであれば、史料は文献に限られるというのは しかたがないでしょうね。私は、「書物の虫」 なので、史料 (文献) を読みながら、往代を追思するのが趣味の 1つです。そのために、私は、史料 (文献) を入手しやすい--史料が豊富に遺されている--時代を調査対象にしているようです。

 史料 (文献) は、勿論、一次資料 (原資料) が良いので、私は、近世の古文書を読む練習をしているのですが--「読書案内」 の 239ページ (「古文書の読みかた」) を参照されたい--、日本史のほかにも読みたい書物が多いので、古文書の読みかた学習に、なかなか、専念できず、本 ページ に記載した専門家の手になる案内書に頼っている次第です。

 本 ページ に記載した書物を読む前に、「江戸時代 (全般、入門編)」 で記載した書物を読んで、庶民生活の全体像を、まず、掴んで下さい。そういう基礎知識がないままに、本 ページ に記載した「嬉遊笑覧」 「守貞謾稿」 「和漢三才図会」 などの一次資料を読んでも、たとえ、われわれ シロート が一次資料を--原資料ではなくて、活字として復刻されていますが--読んだと胸を張っても、知見は断片的に終わってしまうでしょう。われわれ シロート が江戸時代の庶民生活を調べる理由は、学術的に詳細な研究調査をするのではなくて、「庶民生活の総体を知る」 ことなのだから。





 ▼ [ 生活行事、名所図絵 ]

 ● 三田村鳶魚 江戸生活事典、稲垣史生 編、青蛙房

 ● 岡本綺堂 江戸に就ての話、岸井良衛 編、青蛙房

 ● 江戸繁昌記 (史録叢書 1)、寺門静軒、三崎書房

 ● 江戸物価事典、小野武雄 編著、展望社

 ● 江戸の歳事風俗誌、小野武雄 著、展望社

 ● 家内用心集(生活の古典双書)、頓宮咲月・宮負貞雄 著、尾形利雄 解説、八坂書房

 ● 諸国年中行事 (生活の古典双書)、速水春暁斎 著、森川保之 画、宮尾與男 注解、八坂書房

 ● 江戸年中行事図聚、三谷一馬、立風書房

 ● 江戸府内 絵本風俗往来、菊池貴一郎 著、青蛙選書9

 ● 絵本江戸土産、西村重長・鈴木春信 画、佐藤要人 解説、有光書房

 ● 江戸名物評判記集成、中野三敏 編、岩波書店

 ● 江戸名所図絵 (全)、江戸名所図絵研究会 編、人物往来社

 ● 江戸川柳名物図絵、花咲一男 編、三樹書房

 ● 江戸の庶民生活行事事典、渡辺信一郎 著、東京堂出版

 ● 江戸庶民風俗図絵、三谷一馬、三樹書房

 ● 江戸風俗図絵、黒川貞道 編、柏書房

 ● 耳袋 (1・2)、鈴木栄三 編注、平凡社東洋文庫 207、208

 ● 人倫訓蒙図彙、朝倉治彦 校注、平凡社東洋文庫 519

 ● 近世風聞・耳の垢、近藤寿伯 稿、金指正三 校註、青蛙選書40

 ● 嬉遊笑覧、喜多村信節 著、文政 13年。 [「日本随筆大成」 (吉川弘文館) の別巻 (全 4巻)で入手できる。]

 ● 守貞謾稿、喜多川守貞 著、嘉永6年。 [ 東京堂出版で入手できる (全 5巻)。]

 ● 和漢三才図会 [ 正徳二年成立。] [平凡社の 「東洋文庫」 で入手できる (全 18巻)。]

 




 ▼ [ かわら版 ]

 ● かわら版 江戸の大変 (地の巻)--仇討・心中・乱・黒船、稲垣史生 監修、平凡社

 ● かわら版 江戸の大変 (天の巻)--地震・雷・火事・怪物、稲垣史生 監修、平凡社

 ● かわら版物語、小野秀雄 著、雄山閣 BOOKS 23

 ● ニュース の誕生 (かわら版と新聞錦絵の情報世界)、木下直之・吉見俊哉 編、東京大学出版会

 




 ▼ [ 料理、化粧、医療、旅 ]

 ● 図説 江戸料理事典、松下幸子、柏書房

 ● 図説 江戸時代食生活事典、日本風俗史学会 編、雄山閣

 ● 江戸川柳飲食事典、渡辺信一郎 著、東京堂出版

 ● 江戸あじわい図譜、高橋幹夫、青蛙房

 ● 論集 江戸の食 (くらしを通して)、石川寛子 編著、弘学出版

 ● 都風俗化粧伝、佐山半七丸、速水春暁斎 画図、高橋雅夫 校注、平凡社東洋文庫 414

 ● 江戸の医療風俗事典、鈴木 昶 著、東京堂出版

 ● 江戸の旅風俗 (道中記を中心に)、今井金吾 著、大空社

 ● 宿駅、児玉幸多、至文堂 (日本歴史新書)

 




 ▼ [ 切絵図(地図) ]

 ● 江戸切絵図 (尾張屋版)、讀賣新聞社

 ● 江戸切絵図を読む、祖田治一 著、東京堂出版

 ● 地図で読む江戸時代、山下和正、柏書房

 ● 江戸切絵図で歩く広重の大江戸名称百景散歩、人文社

 幕末の切絵図 (地図) は、後日、記載します。

 


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