日本人の思想史・精神史 >> 目次 (テーマ ごと)

 日本人の思想史・精神史を扱った書物を掲載します。
 この テーマ は、私の ライフワーク の 1つにしたいのですが、まだ、研究する準備ができていない状態です。思想史や精神史を記述した文献を読んで、それらをまとめるつもりは、毛頭、ないのであって、日本古典文学や日本史や民俗学などの個々の領域を研究しながら、以下に掲載する思想史・精神史を参考にして、自らの思考のなかで、「日本人の思想史・精神史」 を記述したい、と思っています。「読書案内」 のなかに記載している蔵書の多くが、この テーマ のために読んだり集めたりした書物です。

 日本人の思想史・精神史を記述したいと思い立った理由は、大学生の頃、亀井勝一郎さんの 「日本人の精神史 (全 4部)」 を読んで、興味を抱いたからです。亀井勝一郎さんの作品は、(以下に掲載しますが、) 第 4部は、室町時代で終わっていて、作者が他界なさいました。そのために、当時、室町時代以後から現代までの思想史・精神史を、自ら、記述してみたい、と思っていました。そして、職業として、データベース・エンジニア になって、T字形 ER手法を作ったのですが、いっぽうで、「モノ」 に対する日本人の考えかたを調べてみたいという興味も起こって──本 ホームページ の 「佐藤正美の問わず語り」 のために執筆した最初の エッセー が 「もの語彙、こと語彙」 でしたが──、「日本人の思想史・精神史」 は、日本語の 「語彙 (および、使いかた)」 と相まって、私の大きな関心事となっています。

 「日本人の思想史・精神史」 を記述したいと思い立った大学生の頃は、安直に考えていて、日本史の個々の領域 (政治史・文化史・思想史) と文学史に関する文献を数多く読んで、まとめればよいと思っていたのですが、たとえば、明治時代以後から現代に至るまでの期間を対象にしても、キリスト 教・社会主義・天皇制という大きな テーマ があるし、2つの大きな戦争が日本人に及ぼした影響もあるし──最近では、「バブル 経済」 という奇怪な現象も起こったし──、それらに関する膨大な資料を読むだけでも、そうとうな年数を費やす作業です。

 私は、もうすぐ、51歳になります。平均寿命は統計値なので、個人の人生にとって、当てにならないのですが、私の寿命が、いつ、尽きるか、わからないので、死ぬまでには、なんとか、「日本人の思想史・精神史」 を記述したいと思っています。現時点では、「日本人の思想史・精神史」 研究に専念できていないので、もし、事故に遭って、明日、死ぬかもしれない、と思うと焦りを感じています。



[ 読みかた ] (2008年10月16日)

 本 エッセー を 4年前に綴っていますが、私は、いまだに 「日本人の精神史研究」 を着手できない状態です。というのは、2005年に著作 (「データベース 設計論──関係 モデル と オブジェクト 指向の統合をめざして」) を出版して以後、私の興味が数学基礎論・言語哲学のほうに向かっていて、それらの領域の書物を読み続けていて、文学の書物を じっくりと読めない状態が続いています。少しずつでも文学の書物を読んでいるのですが、専念できるほどの時間をとれない状態が続いています。本 エッセー のなかで、「もし、事故に遭って、明日、死ぬかもしれないと思うと焦りを感じています」 と綴っていますが──たしかに、この 文を綴ったときには、そういう気持ちであったとのですが──、今では、そういう焦りはないです。というのは、数学基礎論・言語哲学は、私に わくわくするような興奮を与えてくれているので。ただ、それでも、「日本人の精神史」 は私の最大の興味対象であることには変わりがない。少しずつでもいいから、「日本人の精神史」 に関する文献を読み継いでいこうと思っています。





 ▼ [ 思想史、精神史 ]

 ● 日本思想史序説、岩崎允胤、新日本出版社

 ● 日本思想論争史、今井 淳・小澤富夫 編、ぺりかん社

 ● 日本思想の系譜 (文献資料集 全 5冊)、小田村寅二郎 編、(社) 国民文化研究会刊

 ● 日本古來の國民思想史、勝俣忠幸 著、東山書房版

 ● 日本古代中世の思想と文化、渡部正一 著、大明堂

 ● 乱世の精神史 (中世日本の思想と文化)、西田正好、現代文化社

 ● 日本人の精神史 (第 1部 古代知識階級の形成)、亀井勝一郎、講談社文庫

 ● 日本人の精神史 (第 2部 王朝の求道と色好み)、亀井勝一郎、講談社文庫

 ● 日本人の精神史 (第 3部 中世の生死と宗教観)、亀井勝一郎、講談社文庫

 ● 日本人の精神史 (第 4部 室町芸術と民衆の心)、亀井勝一郎、講談社文庫

 ● 和魂洋才の系譜 (内と外からの明治日本)、平川祐弘、河出書房新社

 ● 反近代の思想 (現代思想大系 32)、筑摩書房 [ 以下の文が収録されている。]

    - 現代日本の開花 (夏目漱石)
    - 陰翳礼讃 (谷崎潤一郎)
    - 日本の橋 (保田与重郎)
    - 上代思想家の悲劇 (亀井勝一郎)
    - 歴史と文学 (小林秀雄)
    ほか

 


 ▼ [ 文学と宗教、そして美術史 ]

 ● 文学に現はれたる我が国民思想の研究 (全 8冊)、津田左右吉 著、岩波書店

 ● やまとことばの人類学 (日本語から日本人を考える)、荒木博之、朝日選書 293

 ● 柿本人麻呂、山本健吉 著、新潮社

 ● 聖徳太子、亀井勝一郎、創元社

 ● 親鸞、亀井勝一郎、創元社

 ● 日本人の美と信仰、亀井勝一郎、大和書房

 ● 中世の文學、唐木順三、筑摩書房

 ● 道元と世阿弥、西尾 実 著、岩波書店

 ● 死の日本文学史、松村 剛、角川文庫

 ● 百代の過客 [ 日記にみる日本人 ] (上・下)、ドナルド・キーン 著、金関寿夫 訳、朝日選書 259

 ● 資料日本美術史 増補改訂、赤井達郎・清水善三・吉田友之 編、京都松柏社

 


 ▼ [ 風土と文化 ]

 ● 日本の風土と文化、会田雄次、角川選書 55

 ● 風土 (人間学的考察)、和辻哲郎 著、岩波書店

 



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