2019年 6月 1日 | 「3.3 多項述語」 を読む | >> 目次に もどる |
情報工学では キー (たとえば、unique-key [ モノ を一意に指示する キー ] ) という技術を導入していますが、数学では 「(モノ が一意にあるかどうかはさておいて) モノ を一意にする アルゴリズム (または、条件) がある」 という考えかたをします。数学の その考えかたが多項述語論理式 [ f1 (x) ∧ f2 (x) ∧ ・・・ ∧ fn (x) ] として記述されます (その具体例は 「いざない」 pp. 80-81 を参照されたい)。 多項述語は集合論に翻訳でき、その一般式 (直積集合の一般式) は次のとおり── R{ s1 ∈ X1, s2 ∈ X2,・・・, sn ∈ Xn ∧ P (s1, s2,・・・, sn) }. この直積集合の一般式は 「選択公理」 を使って説明できます──すなわち、「それぞれの 『空でない』 集合 (set) から、それぞれ一つずつ元 (element) を選んできて、それらの元を 『並べたら』[ P (s1, s1,・・・, sn) で示されている並び ]、それも集合 (tuple) となる」 ということ。 E.F. Codd 氏の提示した データ 正規形は この多項述語を前提にしています。すなわち、X1,・・・, Xn を それぞれ アトリビュート の集合として、それぞれの アトリビュート の集合から元を一つずつ選んできて並べて形成された a tuple が モノ を記述する。セット (集合) ごとに アクセス するので、RDB の アクセス 法を (旧来の キー を使って レコード 単位に アクセス する やりかた [ レコード・アット・ア・タイム 法 ] と比較して) セット・アット・ア・タイム 法と云います。 □ |
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