2020年 3月15日 「5.3 恒真性の テスト」 を読む >> 目次に もどる


 本節では、恒真を証明する やりかた (ブール 代数を使う やりかた、背理法を使う やりかた、および標準形を使う やりかた) を具体例を使って説明しています。それらの具体例については、「いざない」 を読んでください。それらの やりかた そのものは、(事業分析・データ 設計のための) モデル 技術として使うことはないのですが、私が本節で示したかったことは、記号化された論理は、その 「意味」 を離れて、それらの記号が構成する式を論理規則に従って演算して 「正しさ」 を証明できる、ということです。つまり、構文論は、意味論と切り離して、成立するということです。ちなみに、そのこと [ 構文論は構文論として成立すること ] は モデル TM では、「関係」 文法として体系化されています。

 「いざない」 の 「はしがき」 のなかでも綴りましたが、単なる画法 (diagramming) が 「モデル」 と云われていることに対して私は強い不満を抱いています。「モデル」 とは 「模型、実例」 のことです。「模型、実例」 と云っても、我々 システム・エンジニア の仕事は 「事業を プログラミング する」 ことですから、その 「模型、実例」 は形式的 [ 論理的 ] 構造でなければならない──つまり、現実的事態 (事業構造) を論理的に写像したものでなければならない。そして、写像は関数です。したがって、モノ (項) とモノ (項) とのあいだに成立する 「関係」 を 「関数」 として扱う文法が用意されていなければならない。私は、数学基礎論を学習して、その関数 (「関係」 文法) を構文論として無矛盾になるように モデル TM を整えてきました。そして、私は、実地の モデル 作成において、構文論を 益々 重視するようになっています。 □

 




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