明けまして おめでとうございます。
● ゆく年を振り返って
私が もっと年老いて人生を振り返ったときに、きっと、昨年が一つの転換点だったと思うでしょうね。昨年の半ば (6月) に、それまで ほったらかしていた (5年間の) 会社 (SDI、私の会社) の決算書を すべてを作成して、その間の滞納していた税などを すべて納めて、会社を設立当時の状態に戻しました (ただ、税務上の懲罰として青色申告の利点を 2年間 喪いました)。2011年の東北大震災のあと、会社の収益が急降下で悪化して、課税や税理士に支払う金銭的余裕もない状態が続いて、当時の税理士から決算書を作成してもらえなかった。2016年になって、収益が大幅に改善しました。そこで、新たな税理士と契約して、今までの決算書を すべて作成してもらい、滞納していた税などを すべて支払い、会社は元の状態に戻りました。会社は、過去 5年間を清算して、再起しました。
2011年から 2015年の 5年間は会社が存続の危機に陥りましたが、会社を営んでいれば、いい時もあれば悪い時もあるということは覚悟していたので、私は悲観的にならなかった── 3年くらいで元の状態に戻るだろうと思っていたのですが、5年もかかったのは 存外 長かったなと感じてはいますが。その 5年のあいだ、私を支援してくれた友人たちには心から感謝しています。彼らの支援がなかったら、私は たぶん 破産していたでしょう。私が破産しないで復活できたのは、ひとえに友人たちの助力の恩恵に依る。この恩は一生忘れないし、なんらかの形で必ず報いたいと思っています。
昨年の 6月に私は 65才になり、年金受給者になりました。受給を 70才まで繰り下げるかどうか迷ったのですが、受給することにしました──その理由は、会社が今後 5年のあいだに たぶん もう一回くらい谷に落ちることがあるだろうと思って、そのときの緩衝手立てとして年金を 「もとで (ファンド)」 にしました。
年金受給者になって困惑したことが一つあって、否応でも 「老人」 になったことを意識させられました──市役所から 「介護保険証」 が送られてきて、年金のほうも 「老齢年金 (老齢基礎年金・老齢厚生年金)」 などという呼称が世間で通っている。私自身は、老齢になったとは 全然 意識していないのですが、(介護保険も年金も生活上助かるのですが)「オマエ は老齢だよ」 と云われているようで嬉しくない。私は、少なくとも (今の状態の身心が倒 (こ) けない限り) 75才まで今のまま働くつもりなので、「老齢」 扱いされるのは気持ちよくない。
● く る年の抱負
抱負の トップ にく るのは、やっぱり、今の仕事 (work) を健康で続けられることでしょうね。仕事と云っても、IT コンサルタント の仕事 (job) ではなくて──それは私の生活の 3割くらいにすぎない──、好きなことを追究し続ける状態が続くこと。定年退職して 「社会的つながり」 が稀薄になって、一気に老ける状態に陥るようなことは私には無縁なので──私は、人づきあいが そもそも 嫌いで、独りで考え事をしているほうが好きなので──、今の仕事を続けることが一番の願いです。私は、朝 (昼?) 起きて、軽い食事を済ませたあと、終日、書斎に閉じ籠もって、読書・思索をします。そして、読書・思索に疲れたら、夜 11時頃に晩酌をする。この生活を喪いたくはない。そういう状態の私を身近に観ている息子 (三男) は、私のことを 「ニート 爺」 と云っていますw (かつて、長男は私のことを 「世捨て人」 と云っていましたw)。以前、2ch に掲載されていた 「ニート の生活時間帯」 が私のそれと一致していました。
30才代から好き勝手なことを続けてきて、漂流しながらも 65才まで辿り着きました。「宿命」 という ことば は現代では死語になっているようですが、 芥川龍之介 氏が言ったように、少なくとも 「運命」 は偶然ではなくて必然であると 65才になった私は身にしみて感じています──「運命」 とは その人の気質 (感情の傾向または性質) であって、その気質が生活を作っているのでしょう。もし 人生を 20才代から やり直しても、私は きっと 同じような人生を辿るでしょうね。
「チェンジ (Change) !」 ということが巷間で 一頃 さかんに云われましたが──これから伸びようとする若い人たちは現状を打破する変化を興さなければならない あるいは変化に対応していかなければならないのですが──、物事を深く思索するためには目まぐるしい変転は邪魔でしかない。深く思索するためには、落ち着いた環境がなければならないでしょう。西行法師の歌──
はるかなる 岩のはざまに ひとりゐて 人目思はで もの思はばや
この歌は恋歌なのですが、仕事に対する恋もふくめて、そういう生活を私は送りたい。
皆さんも良い年を お迎えください。