思想の花びら 2008年 3月 1日


 ●  ラ・ブリュイエール (批評家) のことば

  よく語るだけの才知も持たず、さればといって、黙っているだけの判断も持たないことこそ、
大きな悲惨である。これこそ あらゆる無作法の源である。

 



 ●  柳田国男 (民俗学者) のことば

  現今は言語の効用が やや不当と思われる程度にまで、重視せられている時代である。言葉さえあれば、人生のすべての用は足るという過信は行き渡り、人は一般に口達者になった。もとは百語と続けた話を、一生涯せずに終わった人間が、総国民の九割以上もいて、今日いうところの無口とは まるで程度を異にしていた。それに比べると当世は全部が おしゃべりといってもよいのである。

 


  << もどる HOME すすむ >>
  思想の花びら