思想の花びら | 2008年 6月16日 |
● ショーペンハウアー (哲学者) のことば
青年の立場から見れば、人生は無限に長い未来なのだが、老人の立場から見れば、それは非常に短い過去にすぎない。若い頃には、ちょうど オペラグラス の対物 レンズ を眼にあてた時の物体のように見えるが、晩年には、接眼 レンズ を眼にあてた時のように見える。人生がいかに短いかを認識するためには、人は年をとってしまわなければならない。つまり、長生きをしてみなければならないのだ。
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● 吉田兼好 (歌人) のことば
いのちながければ恥おほし。ながくとも四十にたらぬほどにてなむこそ、めやすかるべけれ。そのほど過ぎぬれば、かたちを恥づる心もなく、人にいでまじらはむ事を思ひ、夕の陽に子孫を愛して、さかゆく末を見むまでのいのちをあらまし、ひたすら世をむさぼる心のみ深く、物のあはれも知らずなりゆくなむあさましき。
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