思想の花びら | 2011年10月 1日 |
● ジード (小説家) のことば
下手な小説家は、その作中人物をつくり上げ、これを操り、これに喋らせる。真の小説家は、作中人物の言葉に傾聴し、かれらが行動するのを見守る。
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● 亀井勝一郎 (批評家) のことば
「無為」 とは、まず行動における無執着を意味していると言ってよかろう。何もしないということではむろんない。もの事を判断する場合ならば、判断すると同時にその判断自体に執着しないということである。同時に世間体や他人の顔色にもとらわれない。(略) 「無執着」 を口にしながら執着していることがある。あるいは 「無執着」 も当為と化すれば一種の執着となる。(略) 自己の判断や行動に誤謬があると気づいた時には、直ちにそれを取消すという、極めて平凡な行為から始める以外にない。ところがこの平凡なことが出来ないのだ。
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