思想の花びら | 2012年 1月 1日 |
● ゲーテ (詩人) のことば
私の発表した一切のものは、大きな告白の断片に過ぎない。
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● 亀井勝一郎 (批評家) のことば
即ち 「無求の求」 というものがあって、(略) 厳密に言えば真理は説くことも出来ない。何故なら、説くこと、示すこと、直ちにそこに自分の分別なるものが入ることだからである。こういう困難を自覚しながら、しかも説きかつ示すということが大切だと言うのである。換言すれば、真理とはすべて語り難いものであり、語りつくしえないものである。そして語り難く、語りつくし得ないもののみを語ろうとするところに、真理探究の本質があるという意味である。だから薄氷をふむような危険な作業なのだ。もし教えるものが自分の見解によって真理をゆがめたならば、そのことで、今度はそれを求める人々の汚れない魂に傷をつけたということになる。真理の名において人間の本性をゆがめるような結果を生むことさえある。人間は学問や知識を積みかさねることによって、逆に人間性の素直な美しさを失って行く場合もある。(略)
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