思想の花びら | 2012年 2月16日 |
● ラ・ブリュイエール (批評家) のことば
批評することに楽しみを覚えると、本当に立派な作品に深く感動する喜びが奪われる。
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● 亀井勝一郎 (批評家) のことば
宗教問題の中でも最もむずかしいのは罪の問題である。(略) 罪が醜いものであることは言うまでもないが、その自覚そのものに、深い陥穽 (かんせい) がある。どういう陥穽か。罪についての自己計画から発する虚栄と打算である。宗教の最大の危険もここにある。人は罪の意識をもつことによって巧妙に自己を飾ることが出来るということだ。あるいは罪の意識を抱くことで安心するものだ。そして、これが直ちに救済観念に結びつくとき、どれほどの悪臭を放つか、想像されるであろう。同時に文学にとっては、罪の描写ほど誘惑的なものはない。
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