思想の花びら 2012年 7月16日


 ●  ピカソ (画家) のことば

  個性は、個性的になろうとする意志から生まれるものではない。独創的になろうと熱中しているひとは、時間を浪費しているし間違っている。そのひとに何かがやれたとしても、じぶんの好きなものを模倣したにとどまる。やればやるほど、じぶん自身とは似ても似つかぬものを生むに終るのだ。

 



 ●  亀井勝一郎 (批評家) のことば

  抽象的な道徳がいかに危険であるかということである。(略) 即ち言葉自身としてみればすべて正しいのである。絶対にまちがいのないことばかりなのだが、絶対にまちがいのないことばかり並べられると、人間性は忽ちそれに反抗するものである。ましてそれが権力による強制を帯びる時、「正しさ」 は逆に 「不正」 となる。「善」 は 「悪」 に転化する。何故なら、人間はその正しさのために傷つくか、あるいはその 「正しさ」 を装おうとするために偽善者になるからである。

 


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