思想の花びら 2013年 2月 1日


 ●  イプセン (劇作家) のことば

  大衆というものは、キリスト が十字架におもむくとき、いったいどんな態度をとったか?
  大衆というものは、地球が太陽を廻るという真理に反対し、ガリレオ を犬のように四つん這いにして曳きずり廻したではないか? その真理を肯定するのに、大衆は、五十年もの歳月を要した。多数が正しいのではない、真理そのものが正しいのだ。

 



 ●  亀井勝一郎 (批評家) のことば

  (略) もし熟練した思想家であるならば、自由という言葉を一つも使わずに、自由について語るだろう。平和という言葉を一語も用いずに、平和について語るだろう。そうしてこそ言葉は生きてくる。即ち思想も生きてくる。社会的に絶対的権威をもつ言葉を、符牒のようにもち出さなければ自分の思想を語りえないということは、一種の弱さではあるまいか。画一主義におちいっている証拠であり、画一主義というものは弱い人間に安心感を与えるものである。

 


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