思想の花びら | 2021年 4月15日 |
● アラン (哲学者) のことば
怒りは常に自分に対する恐れだ、まさしくこれからしようとすること、いま、準備中だと感ずることに対する恐れである。
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● 亀井勝一郎 (批評家) のことば
人からちよつとほめられると大へんうぬぼれるし、人からちよつとけなされると忽ち失望するし、人間は自己について実に不安定である。自己の才能について空想的になりやすい。文学は我々の空想力を甚だ刺戟するもので、いゝ作品をよむと、自分も書きたいと思ひ、筆をとるのだが、しかし天才とか達人の作品はすべて長い間の努力、熟練のたまものであることを忘れてはならない。空想や インスピレーション にたよつてものを書かうと思つても駄目である。やはり表現上の異常なまでの苦心、そこでの知性と感情の極度に精密な計量がなくては、決して作品は出来あがらないのである。詩でも小説でも評論でも同じことである。
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