思想の花びら | 2022年 3月 1日 |
● アラン (哲学者) のことば
礼儀上隠さねばならぬ判断はいっさいあえて表に現わさずうやむやにしておくというかぎりで、礼儀のうちに道徳がある。したがってさまざまな情熱をもち、これを追求する者には、礼儀は誠実なものだ。要するにうそをつかぬ方法に二種あって、一つは心にうかぶことをみな口にだす方法、これはむろんなんの価値もない、一つは気分しだいの即興というものを過信しない方法。こう考えれば、礼儀正しい会話というのも悪くはない。
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● 亀井勝一郎 (批評家) のことば
人間が パン だけで生き得るものならば、どのような政治形体、あるいはどのような職業であろうと、パン が保証されるかぎり満足するだろう。口先でどれほど理想的なことを言っても、現実に与えられる パン がないかぎりは何も出来ない筈だ。(略) 飢えているときは、自分の魂と身を売ってでも パン を手に入れようとするだろう。それが現実的な態度である。悪魔のこの叫びには永遠性がある。人間の弱点としてそれは永遠なるものだ。
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