思想の花びら 2023年 2月15日


 ●  アラン (哲学者) のことば

  告白というものも、立派といえば立派でないこともないが、どうも自分の怒りに準じて自分を考えを整理し、告白に重みをつけようと思いたがるものだ。いったい自分の気分を大事がるというのがそもそもつまらぬことだ。

 



 ●  亀井勝一郎 (批評家) のことば

  (略) キリスト の殆ど沈黙のうちに十字架にのぼったのに対し、ソクラテス は長時間にわたり堂々と弁論を展開し、相手を論破しなければやまないといった冷徹な態度をとっていることである。しかもそこには受難者らしい凄惨な面影はすこしもない。弟子を教えさとすというような静かな調子すらある。死を前にしてのこの静けさ、そこに宿る真理のためへの情熱の流露は実に見事である。

 


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