思想の花びら | 2023年 3月 1日 |
● アラン (哲学者) のことば
スピノザ があの無類な正確な表現でこう言う、危惧の念から食うものも食わずにいるくらいなら、食べたいだけ食べた方がよほど病気にかからぬ近道だ、と。僕も彼にならって言おう、僕らの悪徳をいやすものは僕らの道徳以外にはない、と。魂の立派さがめざすのはそこだ。
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● 亀井勝一郎 (批評家) のことば
死刑を宣告されたとき彼 (ソクラテス) は七十歳の高齢に達していて、一種の悟りを得ていたのであろうことは明らかだが、ここでも東洋的悟りのもつ沈黙はない。徹頭徹尾、明晰な頭脳を以て死の何であるかを弁明している。彼の信仰は最後まで透徹した証明力をもっていたことに注目しよう。
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