思想の花びら | 2023年 4月 1日 |
● アラン (哲学者) のことば
諸君をここに生活させよそには生活させない自然の強制だ、諸君をこの町に生れさせた、あるいはこの小さな学校に閉じこめた自然の強制である。連帯関係とはこの自然のきずなだ。意気のあった仲間同士の間のきずなではない。無遠慮な和解しがたい敵同士の間のきずなだ。
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● 亀井勝一郎 (批評家) のことば
キリスト も ソクラテス も罪あるものとして死刑を宣告されたわけだが、この二人の死のあいだには極めて興味深い差異がある。キリスト の死はいうまでもなく十字架である。万人の犯した罪を自分で担って、云わば万人の罪の贖主という形で十字架の上で死んだ。ソクラテス の場合にはこうした意味での罪悪感はない。人間精神の豊かな活動、知恵の純粋性、その積極性の極点としての 「死」 である。むろん根柢には神への信仰があるが、その信仰はすでにくりかえし述べたように知的活動の持続と切り離しては考えられないものである。
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