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 ●  イプセン (劇作家) のことば

  一体ね、人間というものは、まるで ドブ 鼠かなんぞのように、ガタガタ 大騒ぎをやるくせに、広い外の世間の存在を忘れている。 くだらん、狭い判断を下して得々としているんだ。 まるで、なっちゃいない。

 

 ●  萩原朔太郎 (詩人) のことば

  社交の秘訣は、真実を語らないということではない。 真実を語ることによってさえも、相手を怒らせないようにすることの技術である。


/ 2008年 1月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  コクトー (詩人) のことば

  ほんとうに奥深い人間は落ちこむものである。かれは昇らない。かれの死後長くたって、人々は埋没した その柱を、一度に全体を、または少しずつ、一塊ずつ発見するのである。

 

 ●  太宰治 (小説家) のことば

  愛することは、いのちがけだよ。 甘いとは思わない。


/ 2008年 1月16日 /  ページ の トップ /


 ●  ヴァレリー (詩人) のことば

  もっとも偉大な人間とは、かれ自身の判断に信頼することを敢えてした人間である。もっとも愚かな人間もまた、それと
同様である。

 

 ●  太宰治 (小説家) のことば

  一豊の妻など、いやなこった。だまって、百円のへそくり出されたとて、こちらは、いやな気がするだけだ。
  なんにも要らない。はいっと素直な返事だけでも、してお呉れ。


/ 2008年 2月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  チェーホフ (小説家) のことば

  やさしい言葉で相手を征服できぬような人は、いかつい言葉でも征服はできない。

 

 ●  空海 (真言宗の開祖) のことば

  生れ生れ生れ生れて生 (しやう) のはじめに暗く、死に死に死に死んで死のをはりに冥 (くら) し。


/ 2008年 2月16日 /  ページ の トップ /


 ●  ラ・ブリュイエール (批評家) のことば

  よく語るだけの才知も持たず、さればといって、黙っているだけの判断も持たないことこそ、大きな悲惨である。これこそ あらゆる無作法の源である。

 

 ●  柳田国男 (民俗学者) のことば

  現今は言語の効用が やや不当と思われる程度にまで、重視せられている時代である。言葉さえあれば、人生のすべての用は足るという過信は行き渡り、人は一般に口達者になった。もとは百語と続けた話を、一生涯せずに終わった人間が、総国民の九割以上もいて、今日いうところの無口とは まるで程度を異にしていた。それに比べると当世は全部が おしゃべりといってもよいのである。


/ 2008年 3月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  サント・ブーヴ (批評家) のことば

  自分が知っている事がらを研究し、自分が愛している人々を見直す、これが成熟した人間の楽しみである。

 

 ●  夏目漱石 (小説家) のことば

  鍍金 (めつき) を金に通用させようとする せつない工面より、真鍮を真鍮で とおして、真鍮相当の侮蔑を我慢するほうが楽である。


/ 2008年 3月16日 /  ページ の トップ /


 ●  ロマン・ロラン (小説家) のことば

  人間の感情の四分の三は子供っぽいものだ。しかも その残りの四分の一だって子供っぽいものだ。

 

 ●  森鴎外 (小説家) のことば

  要するに三面記事は どこまでも個人の猿知恵を出すことを避けて、あくまで典型的に書かなくてはならない。女は皆
「美人」 である。恋愛は皆 「痴情」 である。何事につけても公憤を発して けしからんよばわりをしなくはならない。クリスト
は裁判をするなと言ったが、三面記事は何から何まで裁判をしなくてはならない。どんな遺伝を受けて、どんな境界に身を
置いた個人をつかまえて来ても、それを指を屈するほどの数の型にはめて裁判をする。そこが春秋の春秋たるゆえんかも
しれない。


/ 2008年 4月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  サント・ブーヴ (文芸批評家) のことば

  大部分の人たちの才能は、おしまいには一つの欠点となるものだ。
  老人になるにつれて、この欠点は ますます顕著になってくる。

 

 ●  夏目漱石 (小説家、「行人」) のことば

  こうして ひげ をはやしたり、洋服を着たり、シガー をくわえたりするところを うわべから見ると、いかにも 一人前の紳士らしいが、実際 僕の心は 宿なしの乞食みたいように 朝から晩まで うろうろしている。二十六時中 不安に追いかけられている。情けないほど落ち着けない。しまいには世のなかで自分ほど修養のできていない気の毒な人間はあるまいと思う。


/ 2008年 4月16日 /  ページ の トップ /


 ●  ジード (小説家) のことば

  見かけだけの価値は厳密に持つこと、そして価値以上には見せかけないこと。

 

 ●  謡曲 (「磁石」) のことば

  若い時旅をせねば、老いての物語がない。


/ 2008年 5月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  カーネギー (実業家) のことば

  自分は有用の材であるとの自信ほど人にとって有益なものはあるまい。

 

 ●  細川頼之 (室町時代の武将) のことば

  人生五十 功なきを愧 (は) づ。


/ 2008年 5月16日 /  ページ の トップ /


 ●  パニョル (劇作家) のことば

  何を笑うかによって、その人の人柄がわかる。

 

 ●  荘子 (中国戦国時代の書物) のことば

  五十歳にして四十九の非を知る。


/ 2008年 6月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  ショーペンハウアー (哲学者) のことば

  青年の立場から見れば、人生は無限に長い未来なのだが、老人の立場から見れば、それは非常に短い過去にすぎない。若い頃には、ちょうど オペラグラス の対物 レンズ を眼にあてた時の物体のように見えるが、晩年には、接眼 レンズ を眼にあてた時のように見える。人生がいかに短いかを認識するためには、人は年をとってしまわなければならない。つまり、長生きをしてみなければならないのだ。

 

 ●  吉田兼好 (歌人) のことば

  いのちながければ恥おほし。ながくとも四十にたらぬほどにてなむこそ、めやすかるべけれ。そのほど過ぎぬれば、かたちを恥づる心もなく、人にいでまじらはむ事を思ひ、夕の陽に子孫を愛して、さかゆく末を見むまでのいのちをあらまし、ひたすら世をむさぼる心のみ深く、物のあはれも知らずなりゆくなむあさましき。


/ 2008年 6月16日 /  ページ の トップ /


 ●  ショーペンハウアー (哲学者) のことば

  青年期には直観が支配し、老年期には思索が支配する。だから青年期は詩作に適した時期であり、老年は哲学に適する時期である。実践的にも、青年期には人は直観したものと その印象によって決心するが、老年期には もっぱら思索によって決心する。

 

 ●  芥川竜之介 (小説家) のことば

  人生は一箱の マッチ に似ている。
  重大に扱うのは ばかばかしい。
  重大に扱わなければ危険である。


/ 2008年 7月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  バーナード・ショウ (劇作家) のことば

  四十歳を過ぎた男は だれでも みな悪党である。

 

 ●  芥川竜之介 (小説家) のことば

  人生は一行の ボードレール にも若 (し) かない。


/ 2008年 7月16日 /  ページ の トップ /


 ●  ベンジャミン・フランクリン (政治家) のことば

  みんな長生きしたいのですが、年をとりたくないのです。

 

 ●  貝原益軒 (儒学者) のことば

  老人の保養は常に元気を惜しみて滅すべからず。気息を静かにして荒すべからず、言語を穏やかにして早くせず、言少くし、言語あららかに、口ばやく声高く揚言すべからず。怒なく憂なく、過ぎ去りたる人のあやまちをとがむべからず、わが過ちを悔ゆるべからず、人の無礼なる横逆を怒り恨むべからず、これ皆老人養生の道なり、また老人の徳行の慎みなり。


/ 2008年 8月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  ショーペンハウアー (哲学者) のことば

  みんな長生きしたいのですが、年をとりたくないのです。

 

 ●  武者小路実篤 (小説家) のことば

  なんのために あなたたちは生きているのですか。国のためですか、家のためですか、親のためですか、夫のためですか、子のためですか、自己のためですか。
  愛するもののためですか。愛するものを持っておいでですか。


/ 2008年 8月16日 /  ページ の トップ /


 ●  セルバンテス (小説家) のことば

  これが人生なんだ。だが残念なことには、この人生は芝居でみる人生ほどの値うちはない。

 

 ●  森鴎外 (小説家) のことば

  生まれて今日まで、自分は何をしているのか。始終何物かに鞭うたれ駆られているように学問ということにあくせくしている。これは自分にある働きができるように、自分を仕上げるのだと思っている。その目的は いくぶんか達せられるかもしれない。しかし自分のしていることは、役者が舞台へ出て ある役を勤めているにすぎないように感ぜられる。その勤めている役の背後に、別に何物かが存在していなくてはならないように感ぜられる。鞭うたれ駆られてばかりいるために、その何物かが醒覚 (せいかく) する暇がないように感ぜられる。


/ 2008年 9月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  シェークスピア (劇作家) のことば

  人生は歩いている影にすぎない。 ただいっとき、舞台の上で、ぎっくりばったりをやって、やがて、もう噂もされなくなる、みじめな俳優だ。

 

 ●  太宰 治 (小説家) のことば

  生まれて、すみません。


/ 2008年 9月16日 /  ページ の トップ /


 ●  ドストエフスキー (小説家) のことば

  人生において なによりもむずかしいことは──嘘をつかずに生きることである・・・そして自分自身の嘘を信じないことである。

 

 ●  孔子 (儒家の祖) のことば

  後生畏るべし。焉 (いずく) んぞ来者 (らいしゃ) の今に如 (し) かざるを知らんや。


/ 2008年10月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  チェーホフ (劇作家) のことば

  僕は よく思うんですがね、もし人生を もう一度新しく、それどころか ちゃんと自覚して始めるとしたら? とね。すでに生きてしまった一つの人生は いわば下書きで、もう一つのほうが──清書だったらねえ! その時こそ、われわれは めいめい、まず何よりも自分自身を繰り返すまいと努力するだろうと思うんですがね。

 

 ●  列禦寇 (中国の道家思想家) のことば

  名を去れば憂いなし。


/ 2008年10月16日 /  ページ の トップ /


 ●  アンドレ・モロア (評論家) のことば

  人間は同一の方法によって永遠に かれの岩を ふたたび よじ登らなければならない。定着点の周囲を巡る この振子の運動が人生なのである。この定着点の存在を確信することが幸福なのである。

 

 ●  謡曲 (源氏供養) のことば

  身は憂き世の土なれども、名をば埋 (うづ) まぬ苔の下。


/ 2008年11月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  ラ・ロシュフコー (批評家) のことば

  自分のなかには、世間の人が みな いなくともやっていけるだけのものがあると信ずる人は 大いに誤っている。だが 自分がいなければ世間は やっていけないと信じる人は、さらに誤っている。

 

 ●  小野小町 (歌人) のことば

  あはれてふ事こそうたて世の中を思ひ離れぬほだしなりけれ。


/ 2008年11月16日 /  ページ の トップ /


 ●  ショーペンハウアー (哲学者) のことば

  一日も小さな一生涯である。──毎日、目がさめて床を離れるのがその日の誕生であり、新鮮な朝ごとに短い青年期を経て、床について眠ると、その日は死んでしまう。

 

 ●  上田 敏 (英文学者) のことば

  一日延ばしは時の盗人、明日は明日は明日はか、、、。


/ 2008年12月 1日 /  ページ の トップ /


 ●  ヴァレリー (詩人) のことば

  きみの悪口を言って攻撃する人間は、実は ひそかに自ら慰めている人間にすぎない。

 

 ●  「荘子」 (荘周) のことば

  世俗の人、皆人の己に同じきを喜びて、人の己に異なるを悪 (にく) む。


/ 2008年12月16日 /  ページ の トップ /

[ END ]


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